特集 発電設備の保守点検
浮体式洋上風力への取組みと低コスト化へ向けて
はじめに
浮体式洋上風力の事業戦略
東京電力リニューアブルパワーは、千葉県銚子沖で国内初の沖合着床式洋上風力発電の実証試験を2009年から開始し、2013年から約8年以上の運転実績がある(図1)。周辺環境との調和や漁業との共生に配慮しながら、厳しい海象・気象のもとで開発から計画・建設・O&M(運転保守および保守点検)まで一貫した技術と知見を蓄積してきた。これらによって培った技術とデータに加え、国内外のパートナーからもたらされる新たな知見を活かして、大規模な洋上ウィンドファーム事業を一貫して手がけることで、洋上風力事業における継続的な事業展開実現を目指している(図2)。
当社は国内外で200~300万kWの総開発規模を目指しており、着床式の大規模洋上ウィンドファームの開発に加え、欧州と異なり日本は着床式洋上風力に適した遠浅の海域が限定的であることなどから、将来の再生可能エネルギー発電の主力となる可能性がある浮体式洋上風力の開発に着手した。
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