特集 発電設備の保守点検
太陽光発電システムの保守点検について
はじめに
太陽光発電は、国のエネルギー政策において、他の再生可能エネルギーと合わせて主力電源化を目指すこととして、2012年に始まった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度、いわゆるFIT制度などの導入支援策により、導入が進んでいる。図1は年度ごとの累積導入量を示す。2021年度には、65GW以上の累積導入量となっている。
今後導入が進む太陽光発電による主力電源化を進めていくためには、導入された設備の長期安定的な運用が必要となる。太陽光発電システムは、他のエネルギー機器に比べて燃料などの補給品や消耗部品などがない、あるいは少ないが、屋外での使用による経年劣化や外的要因による損壊などさまざまな保守や点検要因があり、これらの要因、リスクの低減が長期安定稼働には不可欠である。
本稿では、一般社団法人太陽光発電協会(以下JPEA)、一般社団法人日本電機工業会(以下JEMA)にて発行している「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」を中心に太陽光発電システムの保守点検のポイントについて解説する。
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