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2023/1 Vol.126

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特集 学会横断テーマ「機械・インフラの保守・保全、信頼性強化」

機械材料・材料加工関連技術・研究のシーズとニーズ~部門連携への期待~

宮下 幸雄(長岡技術科学大学)

「機械・インフラの保守・保全、信頼性強化」に関連した機械材料・材料加工部門の取組みおよびそれに基づいた今後の部門連携等の可能性に関して述べる。

機械材料・材料加工部門では、図1に示すように、「機械材料」「材料加工」「特性評価」の3分野を柱としている。このいずれの分野も、「機械・インフラの保守・保全、信頼性強化」に関連しているが、中でも「特性評価」に関してはとくに関連が強い。

日本機械学会 機械材料・材料加工部門 第29回 機械材料・材料加工技術講演会(M&P2021) では、以下のOSが企画された。

A材料;A-1 金属/金属基複合材料 、A-2 複層/多層材料、A-3 自己治癒材料・システム/機械・インフ ラの保守・保全・信頼性強化、A-4 セラミックスおよびセラミックス系複合、A-5 高分子/高分子基複合

B:加工 ;B-1 摩擦応用加工 、B-2 溶融加工・半凝固、B-3 塑性加工とその周辺、B-4 高分子を用いた成形、B-5 表面改質および薄膜コーティング/機 械・インフラの保守・保全・信頼性強化

C:特性・評価;C-1 トライボロジーと表面設計 、C-2 材料・加工・構造物の信頼性を支える評価モニタリング技術/機械・インフラの保守・ 保全・信頼性強化、C-3 溶接・締結・接合・接着のプロセスと信頼性評価/機械・インフラの保守・保全・信頼 性強化

D:三分野融合

D-1 マイクロ・ナノオーダーの材料の創製・ 評価・応用

図1 機械材料・材料加工部門の扱う工学領域(1)

このうち、A:材料では「A-3 自己治癒材料・システム/機械・インフラの保守・保全・信頼性強化」、B:加工では「B-5 表面改質および薄膜コーティング/機械・インフラの保守・保全・信頼性強化」、C:特性・評価では「C-2材料・加工・構造物の信頼性を支える評価モニタリング技術/機械・インフラの保守・ 保全・信頼性強化」および「C-3溶接・締結・接合・接着のプロセスと信頼性評価/機械・インフラの保守・保全・信頼 性強化」で「機械・インフラの保守・保全、信頼性強化」と関連した講演を募集した。例えば、A:材料では、図2に示すように自己治癒機能を有する材料開発およびそのメカニズム・特性などに関して、B:加工では、図3に示すように、加工プロセスと材料の寿命の関係や疲労特性の改善法などに関して、C:評価では、図4に示すように実動環境での樹脂・複合材や太陽電池の損傷挙動、非破壊検査・センサ・モニタリング技術、溶接・接合および補修のプロセス、異材接合体の劣化挙動、フレッティング疲労強度の改善法などに関して研究発表があった。

図2 部門講演会でのA:材料分野に関する研究の例(2)

図3 部門講演会でのB:加工分野に関する研究の例(3)

図4 部門講演会でのC:評価分野に関する研究の例(4)

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