特集 つながる機械 ~機械と通信の融合~
機械と通信の融合による列車制御の革新
鉄道創成期の運転保安と通信
150年前に開業した鉄道の安全は電信が支えた
本年2022年は、鉄道開業150周年にあたる。新橋~横浜までの29km間には、図1に示すように6駅が設けられ、相図柱と呼ばれた信号機が列車運転の安全を担った。この信号機は駅構内進入の可否を伝えるもので、駅長が転てつ機の開通方向を確認して信号機を設定していた。
一方、単線区間の列車運行には駅間を一つの区間として1列車しか走行させない「閉そく制御」が重要であった。この制御には、両駅の駅長同士の連絡が必要で、このために用いられたのが電信であった。新橋~横浜間には鉄道が開業する前に電信が整備されており、両駅長は電信によってどちらから列車を出発させるか決めていた(1)(図2)。
図1 鉄道創業時の相図柱と配線
図2 電信を利用した駅間閉そく制御
信号機と転てつ機の連鎖
転てつ機の開通方向と信号機の関係は機械でチェック
キーワード:つながる機械 ~機械と通信の融合~