特集 2022年度年次大会
2022 年度年次大会 開催のご挨拶
大会委員長 下山 勲(富山県立大学)
実行委員長 小熊 規泰(富山大学)
シンギュラリティがもたらす機械工学の未来
新型コロナウイルスは次々と変異を繰り返し、依然として世界中に蔓延している状況下で、人類はウイルスといかにして共存していくのか、あるいは封じ込めができるのか、最重要課題となっていることはご存じのとおりです。同時に、経済活動も行っていかなくては社会が立ち行きません。2022年も新型コロナウイルスとの戦いは続いていますが、上記の現況を鑑み、十分な感染予防対策を施して富山の地に皆様をお迎えしたいと思っております。
内閣府が第5期科学技術基本計画(平成28~32年度)で掲げた4本の柱の一つに「未来の産業創造と社会変革」があります。この項目の説明は、“自ら大きな変化を起こし、大変革時代を先導していくため、非連続なイノベーションを生み出す研究開発を強化し、新しいサービスが次々と創出される「超スマート社会」を世界に先駆けて実現するための一連の取組を更に深化させつつ「Society5.0」として強力に推進する”とあります。Society5.0とは“IoT、ロボット、AI等の先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、格差なく、多様なニーズにきめ細やかに対応したモノやサービスを提供する経済発展と社会的課題の解決を両立していく社会”であります。まさに今、真摯に取り組まなければならない状況と言えます。人工知能の発達のみならずデジタル技術の駆使によって新たな価値が創出されていく変革(デジタルトランスフォーメーション:DX)が機械工学を筆頭として技術のシンギュラリティをもたらすものと期待するところです。
時代を反映するさまざまなキーワードがありますが、2022年度大会は次の3つのテーマを掲げさせていただきました。「アフターコロナにおける機械工学」、「DXによる機械技術の革新」、そして「SDGsへの対応」です。いずれのテーマもそれぞれに関連しているところもありますが、上記の世相を反映した多くのオーガナイズドセッションがこれらのテーマのもとに企画されています。皆様の活発なディスカッションで未来を描いていける期待が高まっております。
以上のように2022年度日本機械学会年次大会は2022年9月11日(日)から14日(水)まで富山大学五福キャンパスにて開催いたします。大会委員、実行委員をはじめとする学会事務局ならびに関係機関の総力を挙げて開催準備を進めております。アフターコロナでの開催となるよう祈念しつつ、2022年度年次大会への皆様のご参加を心よりお待ちしております。
キーワード:2022年度年次大会