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2022/3 Vol.125

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経済で読み解く機械産業

第3回 機械産業の国際競争力の現状と推移

日本の機械産業の国際競争力は強く貿易黒字の多くを占める。しかしその機械産業・商品も中身を見ると個々の機械産業の国際競争力が万遍なく強いという訳ではなく、強い産業・商品、弱い産業・商品が混在している。機械産業の国際競争力の現状および推移を見ることにより、その実態を探る。

機械産業の国際競争力の推移

表1は日本の産業についての輸出特化係数の推移を見たものである。商品の国際競争力は輸出特化係数で把握できる。輸出特化係数については第1回で説明したように次の定義式で示され、数値は−1から1までの値をとる。

輸出特化係数=(輸出額−輸入額)÷(輸出額+輸入額)

機械産業の輸出特化係数は各産業とも低下傾向にあり、なかでも電気機器の低下が顕著である。

表1 機械産業の輸出特化係数の推移 (暦年)

機械産業の貿易収支

産業や商品の国際競争力は輸出特化係数のほか輸出額、貿易黒字(輸出額ー輸入額)でも把握できる。国際競争力が強いと輸出額が大きいし、貿易収支額も大きくなる。そこで機械産業の貿易収支額の推移を通して実態をみよう(表2)

 

表2 機械産業の貿易収支額の推移 (暦年、10億円)

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