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2021/10 Vol.124

表紙

機構模型

工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第100号)

回転斜板

年代未詳/フォイト社製/ベルリン(独)/真鍮、鉄、ガラス、木製台座/

H220, W320, D145(mm)/東京大学総合研究博物館所蔵

ハンドルに「GUSTAV VOIGT BERLIN. S. W.」の刻字あり。工科大学もしくは工学部の備品番号「工キ學ニ四九八」の木札付。本模型の年代は未詳であるが、東京大学総合研究博物館には工部大学校を示すプレート付きのものを含め、近代的な機械学教育のために明治期以降に導入された機構模型が現存する。

上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵

[東京大学総合研究博物館]

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名誉員から一言

名誉員になるまでの半生と縁を省みて-雑感


技術者と研究者の狭間で

機械工学で偉業を成し遂げた先生方の名前が立ち並ぶ名誉員のリストを見ながら、私には最も縁がないものと思っていた。思いも寄らず名誉員推挙の連絡をいただいた。

生まれ育った生家から30km程南に過酷事故を起こした福島第一原子力発電所が在る。1号機が運開した頃、原子力技術者を目指して大学へ進んだ。最初の転機は修士2年時に、(旧)日本原子力研究所反応度安全研究室に学生研究員として在籍し修士論文をまとめたことだ。反応度挿入時に原子炉冷却プール内に青くチェレンコフ光が走り、同時に1000℃ 近くまで急激に上昇した燃料棒表面が冷却されていく最先端の安全性研究を目近に見た。当時は研究者を目指すつもりはなかったが、炉内試験の冷却過程検証のための炉外実験を担当し、安全性研究の現場と人から多くを学び教えられ、この研究を続けたいと思うようになった。修論を書き上げた後大学に戻り進学し、軽水炉反応度事故時の安全性に関わる燃料棒冷却過程の研究に取り組んだ。

レジェンド先生、学位取得後、MIT

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