特集 画像で見る機械工学
[ 手術シミュレータ ]ネットワーク型・臓器異形バリエーションに対応した手術シミュレータの研究開発
工学および産業界における動画活用事例
ネットワーク型手術訓練システムの研究開発
遠隔協働作業、遠隔同時/個別指導の実現に向けて
近年、医療現場において、患者への負担が軽く、日常生活への早期復帰が可能であることから、図1に示すような低侵襲手術が注目を集めている。しかしながら、低侵襲手術は視野が限定され触覚も乏しく、高度な技術と熟練を要する。このため、技術の習得や術前のプランニングを目的とした手術シミュレータの需要が高まっている。低侵襲手術は複数人が協働して行う手術であるが、従来の低侵襲手術シミュレータはスタンドアロン型が基本であり、複数人による協働訓練は実施できない。また、医学生の学習内容も増加しているため、効率的に学習できる環境も求められている。
図1 低侵襲手術の例(腹腔鏡下胆嚢摘出術)
そこで筆者らは、1)遠隔地間にいる複数ユーザが、仮想空間上の同一の柔軟物体を操作する遠隔協働作業が可能、かつ 2)1人の熟練医(先生)が、遠く離れた場所に居る複数人の医学生(生徒)に対して、触覚を伴う教示を同時に行うことが可能な、ネットワーク型の低侵襲手術シミュレータの研究開発を行っている(1)。
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機構模型
工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第100号)
ハートカム
明治7(1874)年/真鍮、鉄、木製台座/H400, W300, D303(mm)/
東京大学総合研究博物館所蔵
「HEART CAM」の刻記あり。工部大学校を示す「IMPERIAL COLLEGE OF ENGINEERING. TOKEI. 1874」の金属プレート付。工科大学もしくは工学部の備品番号の木札があるが判読不能。
上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵
[東京大学総合研究博物館]