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2021/5 Vol.124

工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第100号)

ダブル・ユニバーサル・ジョイント

明治8(1875)年/真鍮、鉄、木製台座/H150, W400, D300(mm)/東京大学総合研究博物館所蔵
工部大学校を示す「IMPERIAL COLLEGE OF ENGINEERING. TOKEI. 1875」の金属プレート付。工科大学もしくは工学部の備品番号の木札があるが判読不能。

上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵
[東京大学総合研究博物館]

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特集 多様化するリテールとサービスの共創

多様な主体がつながる諸力融合のまちづくり

鈴木 賢史(日野市)

はじめに

日野市(市長:大坪 冬彦)では住民や福祉介護などの専門機関、教育機関、行政、民間企業など多様な主体の参加により、サービスの社会実装をめざす「日野リビングラボ」など官民による共創の取り組みを推進してきた(1)

本稿ではまず、地域と協働で新たなサービスを検討・実装していく事例を紹介する。次にリテール空間などあらゆる主体者が現実空間としてのまちにつながり、価値変容を起こしていくために必要な要素を考察する。

背景と課題

持続可能性が失われつつあるベッドタウン

日野市は東京都心から西に35キロメートル、東京都のほぼ中心部に位置している。多摩川と浅川の清流に恵まれた緑豊かな住宅都市(ベッドタウン)という一面と、市の北西部に広がる工業団地に工場や事業所が集積する産業都市という面を併せ持つまちである。

本市では東京圏域の多くの都市と同様に、2025年以降に人口減少や高齢者人口の急増に伴う医療・介護分野などへの影響が深刻化すると推測しており、重要な将来課題となっている(2)

また、世界金融危機以降、市の根幹を担う複数の大規模事業所の生産拠点が閉鎖・研究開発拠点化しており、地域経済の在り方にも変化が生じている。このような社会・経済の二つの大きな変化に対応しながら、地域全体の持続可能性を高めていかなければならない。

対話によるまちづくりの経験

強く感じた産学官民の対話の必要性

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