特集 MaaSにより目指す社会とそれを支える次世代モビリティ技術< 電子情報通信学会 合同企画 >
MaaS(Mobility as a Service)の現状と展望
MaaS(Mobility as a Service)とは
MaaS(Mobility as a Service)とは、欧州MaaS Allianceによれば「さまざまな種類の輸送サービスが需要に応じて利用できる単一のサービスに統合されたもの」とされている。当行では2018年11月、2019年10月に『MaaS(Mobility as a Service)の現状と展望~デジタル技術と新たなビジネスモデルによる「移動」の再定義~』と題したレポートを発刊し、MaaSを軸としたモビリティの変革についての概要や国内外での取り組みを紹介した(1)(2)。本稿では、上記レポートも踏まえ、MaaSを取り巻く動きを大きく整理し、MaaSに取り組む上での課題や将来像について考察を行う。
昨今のMaaS情勢
新型コロナ後も中長期的にMaaSによる最適化は進む
当行では、複数の移動サービスを統合・一元化するという本来的な意味でのMaaSを「サービス統合型」、それぞれの輸送モード単体でサービスを便利にしようという取り組みを「サービス高度化型」、これらに関わらず移動に関連する新しいサービス全般を「その他関連ビジネス型」として分類している(図1)。国内でも広く関心を集めるMaaSだが、新型コロナウイルスは、働き方や消費行動の変化を通じて、あらゆるMaaSに影響を与えている。
(備考)日本政策投資銀行作成
図1 MaaSの分類
工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第100号)
機構模型:てこクランク往復運動
年代未詳/真鍮、鉄、木製台座/H270, W365, D180(mm)/東京大学総合研究博物館所蔵
工科大学もしくは工学部の備品番号「工キ學ニ二一七」の木札付。台座裏面に「百四拾九」と墨書あり。本模型の年代は未詳であるが、東京大学総合研究博物館には工部大学校を示すプレート付きのものを含め、近代的な機械学教育のために明治期以降に導入された機構模型が現存する。
上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵
[東京大学総合研究博物館]