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2021/1 Vol.124

工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第 100号)
機構模型 ねじ

年代未詳/真鍮、鉄、木製台座/ H270, Dia.130(mm)/東京大学総合研究博物館所蔵
ねじは基本的な機構の一つ。機構模型は近代化の進められた機械学教育に用いられた。本模型の年代は未詳であるが、東京大学総合研究博物館には工部大学校を示すプレート付きのものを含め、近代的な機械学教育のために明治期以降に導入された機構模型が現存する。
上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵

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特集 日本のモノづくり再興Part1 -ポストコロナのモノづくり-

“つながるものづくり”による未来の製造業

西岡 靖之(法政大学)

はじめに

2020年の製造業は、新型コロナウイルス感染症によるパンデミックの中でサプライチェーンが分断され、大きな試練に立たされた。現在もなお進行中であるコロナ禍の傷跡が解消し、製造業が健全な活動にもどるには、さらに年数を経る必要があるだろう。こうした経験の中で多くの製造業が学んだことの筆頭が、デジタルでつながることの価値と、その未来へ向けての新たな可能性である(1)

未来の製造業として30年後の世界はどのような姿となっているのだろうか。本稿では、デジタル・トランスフォーメーション(DX)の先にある製造業の未来、あるいはポストコロナ時代の新常態における製造業の姿として、図1に示す三つの類型を示す(2)。そして、“モノからコトへ”という大きなパラダイムシフトと、製造業のサービス化という流れを前提として、それらの三つの類型の妥当性と必然性を議論する。

図1 未来の製造業の3類型

コンビニ工場

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