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2021/1 Vol.124

工部大学校の「機械学」教育機器(機械遺産第 100号)
機構模型 ねじ

年代未詳/真鍮、鉄、木製台座/ H270, Dia.130(mm)/東京大学総合研究博物館所蔵
ねじは基本的な機構の一つ。機構模型は近代化の進められた機械学教育に用いられた。本模型の年代は未詳であるが、東京大学総合研究博物館には工部大学校を示すプレート付きのものを含め、近代的な機械学教育のために明治期以降に導入された機構模型が現存する。
上野則宏撮影/東京大学総合研究博物館写真提供/インターメディアテク展示・収蔵

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2020年度「学会横断テーマ」

会長新年挨拶「新時代に相応しい学会」を目指して

2020年度(第98期)会長
川田 宏之


会員の皆様におかれましては、良き新年をお迎えになったこととお喜び申し上げます。

昨年は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大や「緊急事態宣言」の発令など、これまでに経験したことのないような出来事が起こった年でした。これに関連して、長年待ち望んだ我が国でのスポーツの世紀の祭典は見送られることになりました。一方で、都市のロックダウンが懸念され、意に反して自粛生活を強いられ、現在でもこの余波の影響下にあると言えます。世界が地球規模での公衆衛生を脅かされる事態に追い込まれ、これを原因としていくつかの産業は自立再生できないほどの損害を被っています。フィジカルディスタンスの重要性が認識され、多くの業界では在宅勤務やテレワークが導入されました。会議の在り方でもWebを利用した会議を導入するなど、誰も予想していなかった大きな変革があった1年でした。

本会の集会事業も新型コロナウイルスの影響で、その開催形式に関しては大幅な見直しをすることになりました。事の重要性から、集会事業に関する開催の可否の判断を理事会が決定することになり、今年度末までは多くの集会事業はオンライン開催にて実施することになりました。ロボティクス・メカトロニクス部門での講演会が完全オンライン開催となったのを初めとして、9月の年次大会(名古屋大学)も全面的にZoomとYouTubeを併用するWeb方式での開催となりました。実行委員会の皆様にはこの場をお借りして、本会初の試みとしてチャレンジングな運営を行って頂き、成功裡に導いて下さったことに感謝申し上げる次第です。

さて、本会はウィズコロナを前提として、本年も新たな活動を展開して参ります。具体的には、分野間連携を促進するため、今期より「新部門制の試行」を開始します。部門間の交流を促進することが新部門制の狙いですが、本会内だけの交流に留まらず必然的に本会の外との連携が強化されると考えています。2019年度から始まりました電子情報通信学会との連携に加え、日本非破壊検査協会、日本クレーン協会と昨年度の年次大会で共同企画イベントを実施しました。今後も他の学協会との連携を拡げていく予定です。さらに、4つの「学会横断テーマ」を開始しました。これらのテーマリーダは佐久間一郎君(東京大)、近久武美君(北海道職業能力開発大)、井原郁夫君(長岡技科大)、山本誠君(東理大)の4名が担当します。今後、これらのテーマに加えて年次大会での特別企画やオーガナイズドセッションの企画あるいはシンポジウムの開催など、複数の部門や他学協会との連携を強化した様々な形のイベントが提案・実行されるものと期待しています。

新年号となる本号では、「ものづくりからの卒業」と題した座談会記事を掲載しています。本会の特別員で企業のトップとして活躍されている2名の方をお迎えして、ポストコロナ社会をこれからどう乗り切るのかを多方面から議論した内容になっております。ぜひご一読していただければ幸いです。

今期の運営方針で宣言させて頂きましたように「新時代に相応しい学会」を目指すために、会員の皆様のより一層のご理解とご協力をお願いする次第です。

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