特集 これからが本番、IoTの発展浸透に向けた新技術
センシング技術を活用した製造・物流現場の効率化検討
事業会社から見る製造工程自動化の取組
社会環境の進化に必要とされる最先端の技術を深耕し、それを実世界へ組み込み社会貢献することが大学や学会の役割である。しかし、事業会社においては、最先端の技術を導入することは必ずしも必要でなく、低コスト化・省人化へつながることや、使い易さが優先されることが多い。人やモノなどの有限な経営資産を鑑みて、自社の経営目標を実現するために最適な技術を導入することが強く求められるからである。従来から、人中心で現場を運用してきた当社のような製造/物流業界においては、人手不足や安全性向上などの課題に対処するため、製造工程の自動化や省人・省力化を経営目標の一つに掲げている事業会社が多い。さらに、2020年2月頃から発生した新型コロナウイルスの影響もあり、予算の見直しや縮小する状況に置かれている事業会社は少なくない。この状況下、莫大な投資が必要とされる大掛かりな自動化推進は鈍化する可能性がある。延いては、コストを抑え、費用対効果が見込まれる技術活用が重要になってくる。
キーワード:これからが本番、IoTの発展浸透に向けた新技術
表紙の説明:これは、推力5tonターボファンエンジンFJR710形の排気口部分である。1975年に通商産業省工業技術院の大型工業技術研究開発制度によって開発された。ブラッシュアップしたエンジンは、航空自衛隊のC1輸送機をベースに開発された短距離離着陸ジェット機(STOL)飛鳥に4基搭載され500mで離着陸できた。
[日本工業大学工業技術博物館]