特集 V&V―シミュレーションの 信頼性確保のために―
原子力分野におけるシミュレーションの信頼性確保
基本的な考え方と具体化の試み
原子力分野では、原子炉物理、熱流動、構造解析などの多岐の技術分野にわたって原子力関連施設の設計、建設、運転の各段階でシミュレーションが活用されており、シミュレーションの信頼性を確保する方法論として、モデルの検証および妥当性確認(V&V: Verification & Validation)に関わる基本的な考え方を示す必要がある。そこで、日本原子力学会では「シミュレーションの信頼性に関するガイドライン:2015(以下、原子力学会ガイドライン)」を制定した(1)。本稿では策定の経緯と原子力学会ガイドラインで示される不確かさ評価の具体化の試みについて概説する。
ガイドライン発行にいたる道筋
キーワード:V&V―シミュレーションの 信頼性確保のために―
表紙の説明:これは、フライス盤のテーブルに取り付けて使用する割出し台の割出し板部分である。ハンドルを回して穴へピンをさし込んで直接割り出す方法と、送り機構から駆動させる方法がある。これを用いて、円筒工作物の外周上に等分割の溝をフライス加工したり、インボリュートカッタを取付けて歯切り加工したりできる。
[日本工業大学工業技術博物館]
表紙写真 北原 一宏