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2020/3 Vol.123

表紙の説明:1931 年に米国のブラットフォード社で製造されたベルト掛け段車式普通旋盤の主軸台の換え歯 車装置部分である。当時は、段車の 付いた主軸端に小歯車を装着し、1、2段減速し、その都度、換え歯車表 を見て歯車を掛け替えて、送り速度 やねじのピッチを換え作業した。

表紙写真 北原一宏
撮影地協力 日本工業大学 工業技術博物館

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統計で読む“経済・産業の動き”

第3回 日本銀行「短観」

前回説明したように景気を見る際の基本的な指標は三つある。今回は、日本銀行の短観を取りあげる。短観は企業経営者が自社の業況や設備・雇用などをどのようにみているかを調査するもので、そのうち大企業製造業の業況判断指数が最も注目される。大企業の製造業は景気に敏感と言われているからであるが、むしろ大企業製造業が景気を動かしている面が強い。

短観は3月、6月、9月、12月と年4回調査があり、回答率が100%に近い統計である。景気に関する経済指標でいちばん利用頻度が高い。

短観の記入実態

日本銀行の「短観」は業種別の業況感の把握であまりにも有名であり、その中でも特に景気の動きがはっきり分かるということで大企業・製造業の業況判断指数(DI、Diffusion Index)が重視される。業況判断指数は、「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引くことによって求められる。調査時点から公表時点までの期間が短いことが大きな特徴で、3・6・9月調査については翌月の1日(1日が土・日の場合は月曜日の公表)に、12月調査については年末ということで早めに調査を行い12月中旬に公表される(2019年12月調査は12月13日に公表された)。

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