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2020/3 Vol.123

表紙の説明:1931 年に米国のブラットフォード社で製造されたベルト掛け段車式普通旋盤の主軸台の換え歯 車装置部分である。当時は、段車の 付いた主軸端に小歯車を装着し、1、2段減速し、その都度、換え歯車表 を見て歯車を掛け替えて、送り速度 やねじのピッチを換え作業した。

表紙写真 北原一宏
撮影地協力 日本工業大学 工業技術博物館

バックナンバー

特集 再生可能エネルギーがもたらす機械の電動化

前後左右移動クローラー機構を用いたAGV

津久井 慎吾〔トピー工業(株)〕

図1 Survey Runner(外観写真)

はじめに

近年日常生活や仕事環境の中で、ロボットの活用が進んでいる。日本のロボット研究開発の歩みは、1970年代に国内自動車メーカーの生性向上から産業用ロボットとしてスポット溶接作業への導入から始まった。現在は労働力不足を背景に作業支援や人の代わりに作業を行えるロボットへの期待が高まり、人工知能(以下AI)技術の進歩から、AIを搭載したロボットも登場し、その実現への過渡期を迎えている。

産業用として大きく成長した産業用ロボットと、今後期待されているロボットとの大きな違いは、移動機能を有することであり、高い実用性を実現するには、制御性に優れる電動化が不可欠である。移動に関しては、「人と共に動く」から「人の代わりに動く」、さらに「人の行けない場所を動く」と要求は深化している。その移動性能を左右する重要な要素の一つとして電池技術が挙げられ、小型軽量かつ大きな充放電キャパシティを持ち、さらに急速充電も容易に行え、安全性確保など、仕様要求が厳しくなってきており、電池の技術革命が期待されると共に、世界的にも研究開発が盛んに行われている。

ロボット分野への取り組み

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