名誉員から一言
世界を見渡し未来を見よう
断捨離中の妻が、学生時代の手帳を発掘してくれた。JSMEへの入会は、学部3年の時であった。手帳には、学生会・幹事校会や、見学会の予定が記入されている。「卒業研究発表会」に際し、真っ赤に朱入れされた予稿集原稿と、発表の猛特訓を受けた記憶は、研究者としての原点である。その後入会したターボ機械協会やASMEなどと合わせ、学会に育てられたという思いが強い。
タイトルは、「慣れ親しんだコミュニティーから、一歩外へ出る事で未来が開ける!」という思いを表現している(1)。自分にとっての学会活動は、正に未来につながる「世界」への入口だった。現在の自分を形作った出来事を振り返り、若手会員の皆様に贈る言葉としたい。
世界観が一変した海外異文化体験
キーワード:名誉員から一言
表紙写真 北原一宏
撮影地協力 日本工業大学 工業技術博物館
表紙の説明: これは、1955年頃まで町工場で使われていたベルト掛け段車式の普通旋盤用の換え歯車である。今は電動機が付いた全歯車式であり、レバーやダイアルを操作するだけで簡単に送り速度やねじのピッチを換えることができるが、当時は表を見て、その都度、歯車を付け替える必要があった。