2019年6月上旬に、私が所属する大阪大学の吹田キャンパスに“テクノアライアンスC棟”という建物が完成しました。C棟と呼びますように、産学官連携の新たな研究拠点として先に建てられたA棟・B棟に続き、増設された経緯があります。すぐ隣にレーザ科学研究所が領するちょっとした高台があり、昼食がてら通るたびにC棟の建設風景を眺めておりました。基礎工事から躯体工事に移り、骨組み構造ができるわけですが、それを見て少し小ぶりな印象を受けました。ところが、竣工後の建物はA棟・B棟と遜色なく立派に見えたことに非常に驚いた記憶があります。外装・外観を含めた建築物の総合的（holistic）な機能と、支えるという骨組み構造の主たる役割との対比を感じることができました。