特集 さらなる挑戦、小惑星探査機「はやぶさ2」
まえがき:小惑星探査機「はやぶさ2」
小惑星探査「はやぶさ2」ミッション
小惑星探査機「はやぶさ2」は、2014年12月に種子島からH-IIAロケットにより打ち上げられ、4年間の飛翔の末、2018年6月に小惑星Ryuguに到着した。その後、小惑星近傍にて科学観測を行うとともに2018年9月に探査ロボット「ミネルバ2」2台を投下し、世界で初めて小惑星の表面移動探査に成功した。続いて、2018年10月にドイツ・フランスのロボットランダ「MASCOT」を投下、表面探査に成功した。2019年2月には1回目のタッチダウンを行い、高精度な誘導制御とともに見事にサンプル採取を行った。同年4月にインパクタを用いた人工クレータの生成、7月には人工クレータ付近にて2回目のタッチダウンを行い、地下物質のサンプル採取を行った。さらに、10月には大学コンソーシアムの開発した探査ロボットを高度1kmから分離し、小惑星の重力分布を推定するためのデータ取得を行い、小惑星表面に着地させることができた(図1)。このような、世界初のさらなる挑戦を行っている「はやぶさ2」について、そのミッション概要、先端技術、得られた科学的成果について、わかりやすく紹介するために、特集号をお届けする。
キーワード:さらなる挑戦、小惑星探査機「はやぶさ2」
【表紙の絵】
でんきをあつめるきかい 武田 碧さん(当時 4 歳)
たくさんのかみなりのでんきをあつめてにんげんの生活にすこしずつつかうきかいがあったらいいなとおもって絵をかきました。