特集 機械工学とインフォマティクス
インフォマティクスと可視化
はじめに
さまざまな分野において、大規模なデータの解析に可視化が利用されることは一般的になってきた。機械工学の分野では、主に製品設計などで古くから利用されており、実験やシミュレーションなどによって得られた数値データを視覚的に解析することで、より効率的・効果的にデータが持つ情報を獲得することが期待されている。しかし、データの大規模化のみならず、複雑化、多様化が進んでいる昨今、ユーザ(可視化を行う解析者)が試行錯誤的に可視化を行う従来法では、適切な情報を得ることが困難になってきている。このような方法では、必要な情報を見逃してしまうだけではなく、実際の情報とは誤った解釈を生み出す危険性すら存在する。そこで、近年では可視化の枠組みの中にインフォマティクスの概念を取り入れることにより、ユーザの技量によらず系統的に可視化処理を行う試みが数多く研究されてきている。本稿では、いくつかの事例を取り上げ、インフォマティクスに基づく可視化処理について紹介する。
可視化パラメータ値の自動設定
手動によるパラメータ値設定の問題点
キーワード:機械工学とインフォマティクス
【表紙の絵】
どこでも本棚ロボット
橘 佑樹 くん(当時7歳)
調べたい事がある時などに、近くに来て、ロボットに言うと、ぴったりの本を選んで、ロボットの本棚から出して渡してくれる。
足は折りたたむことができ、車りん(コマ)で移動することもできます。
目から映像を出して確認することもできる。