特集 機械工学とインフォマティクス
流体機械の最適設計とUQ
CAEと設計
近年、計算科学におけるシミュレーション精度の向上やコンピュータ性能の著しい発達に伴い、Computer Aided Engineering(CAE)技術が発展してきた。CAEとは、構造力学や流体力学などの数値シミュレーションにより、設計対象の解析・評価を行うことである。例えば、航空機の設計者が機体の形を決めると、所定の飛行条件でどのような性能を持つかを数値流体力学(Computational Fluid Dynamics: CFD)により評価し、設計者にフィードバックすることができる。現在ではCFDの専門家が一人いれば、パソコンでも1日で格子生成から計算・計算結果の可視化まで可能である。コンピュータ上で仮想的に試作を行い、設計の検討を行うことができるため、コスト低減と設計サイクルの短縮化が可能となる。これに対し、一連の設計作業をCAEではなく風洞試験だけで行うとなれば、チームで数ヶ月単位の期間にわたって、模型の設計製作から風洞試験・データ整理に取り組むことになる。ここで例に挙げた航空機の設計に限らず、さまざまな工学設計の現場において、CAE技術の利用に興味が集まっている。
キーワード:機械工学とインフォマティクス
【表紙の絵】
どこでも本棚ロボット
橘 佑樹 くん(当時7歳)
調べたい事がある時などに、近くに来て、ロボットに言うと、ぴったりの本を選んで、ロボットの本棚から出して渡してくれる。
足は折りたたむことができ、車りん(コマ)で移動することもできます。
目から映像を出して確認することもできる。