特集 機械工学とインフォマティクス
データ同化支援工学(DAE)のこれまでとこれから
設計に活かすデータ同化研究会
データ同化の工学分野における活用
データ同化は、数値モデルの不確定要因(初期・境界条件、モデルパラメータなど)を観測値により統計的に修正する方法であり、数値気象予測の精度向上を実現する手段として用いられている。このようなアプローチは工学分野においても有用であると考えられ、2015年4月に日本機械学会計算力学部門において「設計に活かすデータ同化研究会」(主査:東北大学 大林 茂 教授)が設置された(1)。
研究会の目的はデータ同化を工学問題に適用する際のノウハウの獲得であり、これにより図1に示すように、独立して行われているComputer-Aided Engineering(CAE)解析と実験計測がより有機的に融合し、新たな価値を生み出すことを目指している(2)。現在までのところ、その目的が十分達成されたとは言えないが、具体的な適用事例の創出や上記研究会における研究者間の情報交換を推進してきた。
図1 データ同化による設計・解析技術の革新
キーワード:機械工学とインフォマティクス
【表紙の絵】
どこでも本棚ロボット
橘 佑樹 くん(当時7歳)
調べたい事がある時などに、近くに来て、ロボットに言うと、ぴったりの本を選んで、ロボットの本棚から出して渡してくれる。
足は折りたたむことができ、車りん(コマ)で移動することもできます。
目から映像を出して確認することもできる。