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2019/8 Vol.122

【表紙の絵】
れいにーうぉーくのぱたぱた
長谷川 遥 さん(当時6 歳)

雨の日にブルーになる気分や、ストレスで落ち込む現代の人たちの気分をいやしてくれるとっても自然のいいかおりのするスプレーをまきながらぱたぱた飛びながら空中散歩する人間をハッピーにする未来のマシーン

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特集 2019年度 年次大会

年次大会の魅力度アップを目指した理事会企画

2019年度年次大会の開催方針の一つである「横断性・融合性の強化」のためには理事会が積極的に関わる必要があると考え、多くのセッション、行事を理事会が企画しました。年次大会でオーガナイズドセッションを理事会が企画するのは初めてです。また、チュートリアルとランチョンセミナーの実施も年次大会としては初めての試みです。他学協会との連携強化の一環として、年次大会でも日本非破壊検査協会と電子情報通信学会との合同企画を行います。

 

◇理事会企画オーガナイズドセッション

社会的な課題に関わる二つの分野横断テーマのオーガナイズドセッションを設定しました。

 

S401「少子高齢化社会を支えるテクノロジーの提案」

9月10日(火)午前・午後、9月11日(水)午前

少子高齢化に伴う人手不足・熟練者不足、QOL(Quality Of Life)の維持は先進国共通の社会的課題です。今後、急速に立ち上がることが予想されるこの分野の技術開発や製品開発などの社会への適用事例を集めました。本セッションは、アカデミックな研究成果ではなく、企業を中心とした先端的な取り組みを集めた技術セッションとし、企業間および産学官の情報交流の場としていただくことを期待しています。

▪附帯基調講演

9 月10日(火)13:0013:45

「超高密度メディア情報を用いた情報環境医療の開発」

講師: 本田 学(国立精神・神経医療研究センター)

 

J401「機械・インフラの健全性評価」 日本非破壊検査協会との合同企画

9月9日(月)午前・午後、9月10日(火)午前、9月11日(水)午前

インフラ構造物、大型プラント、交通・機械システムなどの予防保全は、安全な社会を維持するための基本です。予防保全において対象物の健全性を効率よく継続的に評価することが重要であり、その技術開発には機械工学と他分野との学際的協働がとりわけ必要となっています。このような状況を鑑み、部門の枠を超え、日本非破壊検査協会と連携して本OSを企画しました。

▪公開パネルディスカッション

9月10日(火)13:0014:40

「機械・インフラの健全性評価、その現状と展望」

1.講演

・「土木構造物の劣化と健全性評価」木村 嘉富(国土交通省国土技術政策総合研究所)
・「化学プラントにおける設備の健全性評価の現状」永井 浩昭(三菱ケミカル(株)本社設備技術部)
・「電力設備の健全性評価における非破壊検査の現状」西沢 孝壽(東京電力ホールディングス(株)経営技術戦略研究所)
・「鉄道車両のメンテナンスと非破壊検査」牧野 一成(鉄道総合技術研究所車両構造技術研究部)
・「ビッグデータ分析と運用・保守への展開〜ビル分野を例に〜」近藤 浩一(東芝インフラシステムズ(株))

2.総合討論: 司会・コーディネーター  井上 裕嗣(東京工業大学)

パネリスト: 木村 嘉富、永井 浩昭、西沢 孝壽、牧野 一成、近藤 浩一

 

◇理事会企画特別行事

公開先端技術フォーラム「感性認知工学の新潮流とその可能性」 

9月9日(月)9:0012:00

心豊かな生活を支える感性認知工学の新潮流 会誌7月号特集「感性認知工学の可能性」をご覧ください

近年、日本では超高齢社会への対応が急務であり、かつ、安全・安心・快適の確保への要求も高くなってきています。人間の認知・判断・行動の解明をはかるとともに、感性・感情を定量的に理解することは、社会的課題の解決へのアプローチの一つとなり得るものです。非侵襲生体情報計測、AI、IoT、VR、HMIなどの諸技術を融合し、感性認知工学を基盤技術として新たに構築し、人々のQOLの向上、新たな社会的課題を解決することが試みられてきています。本フォーラムでは、感性・認知に関する分野横断的なアプローチ、感性認知工学の新潮流やその可能性について議論します。

<プログラム>

1.講演

・「感性認知工学の新潮流」 綿貫 啓一(埼玉大学)
・「感性のプリンキピアを目指して〜予測一致性に着目した知覚・感情の数理モデル」 柳澤 秀吉(東京大学)
・「将来のブレーキ開発における感性評価」 椎窓 利博(エクォス・リサーチ)
・「人に優しいLED照明システムの設計と感性評価」 渡邉 陽一郎(朝日ラバー)
・「絵画制作における「感性」の発動とその認知的分析について」 小澤 基弘(埼玉大学)
・「化粧品開発における感性認知」 荒川 尚美(資生堂)

2.総合討論

 

電子情報通信学会との合同企画

公開先端技術フォーラム「5G・IoT時代のキカイ」 

9月9日(月) 13:3016:30

今話題の5Gでキカイはいかに進化するか! 会誌6月号特集「5G・IoT時代のキカイ」をご覧ください

5G・IoT時代に向けて、工作機械の遠隔制御や自動運転の衝突防止など、今後の機械は通信ネットワークを介したクラウドとの協調処理によるインテリジェント化が期待されます。本企画では、電子情報通信学会の通信の専門家との議論を通し、通信インフラの進展に伴い拡がるキカイの可能性に迫ります。

<プログラム>

司会&パネル討論コーディネーター:松日楽 信人(芝浦工業大学)

基調講演:「移動通信の未来」大槻 知明(慶応義塾大学)

1.講演

≪災害・緊急時対応≫
・「災害時の無線ネットワーク」新熊 亮一(京都大学)
・「災害・緊急時におけるロボットの通信」羽田 靖史(工学院大学)

≪つながるモノづくり≫
・「製造現場のデジタル化と無線通信の活用」板谷 聡子(情報通信研究機構)
・「工作機械が目指すスマートメインテナンス」安藤 知治(オークマ)

≪自動運転の未来≫
・「自動運転・運転支援における通信技術活用」森野 博章(芝浦工業大学)
「自動運転におけるヒューマンファクター」綿貫 啓一(埼玉大学)

2.総合討論:次世代通信技術がもたらすキカイの未来

・ パネル討論(講演者)

 

公開ワークショップ「IoT時代における産学連携のあり方と学会の役割」

9月9日(月)13:3016:30

産学連携の成功事例

Society5.0などの超スマート社会に備え、現在、従来技術と数理・情報技術(AI、IoTなど)との連携や融合がいろいろ模索されており、本ワークショップでは、本会における産学連携の取り組み事例(研究分科会を中心に)を紹介するとともに、上記課題に向けたこれからの学会の役割としての産学連携のあり方や、地方、地域産業との連携も含めたオープンイノベーションの場としての新たな機能要件を考えます。

<プログラム>

司会&パネル討論コーディネーター:佐々木 直哉(日立製作所)

セッション1:IoT・サイバーフィジカルシステム(CPS)時代に向けた産学連携の取り組み事例

・ 特別講演:産学連携の先端事例“「つながる工場」研究分科会からのIVI設立へ” 西岡 靖之(IVI理事長、法政大学)
・スマートファクトリーにおける生産技術に関する研究分科会 松原 厚(京都大学)
・流れの数値解析と実験計測の双方向連携に関する研究分科会 村井 祐一(北海道大学)
・産業変革期の電子実装技術における信頼性設計と熱制御に関する研究分科会 池田 徹(鹿児島大学)

セッション2:地域から創生するIoT社会のものづくり

・秋田県における産官学連携活動の取り組みと事例 佐々木 信也(秋田県産業技術センター)

セッション3:総合討論「これからの時代の産学連携のあり方と学会の役割」

・日本機械学会における産学連携活動の新しい試み(協調領域技術懇談会の狙いと活動)大野 耕作(日立製作所)
・パネル討論 佐々木 直哉、西岡 靖之、松原 厚、村井 祐一、池田 徹、佐々木信也、大野 耕作

 

先端技術フォーラム「社会リスクの最適化を考える」

9月10日(火)9:3011:30 

イノベーションと安全の両立を目指して

本セッションは、IoT技術によって加速される高度技術社会におけるリスク対応を考えるセッションです。高度技術社会とは、豊かさの追求が影響の大きな事象の発生の可能性を生む社会でもあります。21世紀は20世紀のものづくりの技術にIoT、AI技術加えた総合技術が要求される社会でもあります。本セッションでは、多様なリスクの最適化技術であるリスク共生技術、IoT、AIがもたらす社会の特徴、そして新たな安全の仕組みSafety 2.0を紹介し、社会リスクの最適化を考えます。

<プログラム>

話題提供

・「最新のリスクマネジメントに基づくリスク共生社会の構築」野口 和彦(横浜国立大学)
・「IoT,AI社会の特徴と課題」柴山 悦哉(東京大学)
・「新たな安全の仕組みSafety 2.0」向殿 政男(明治大学)

 

先端技術フォーラム「未来へのブレークスルー〜機械工学が支える日本の技術〜」

9月10日(火)13:2014:40

2018年度学会賞(技術)を受賞した先端技術とその開発物語を動画も交えてわかりやすく紹介していただきます。特に、学生の皆さんに産業界における機械技術者の役割を知っていただくことを目的に企画しました。

<プログラム>

司会:広報情報理事 松本 章吾(リコー)

・アクティブ振動制御装置を搭載した射出成形機用取出ロボットの開発 白崎 篤司(ユーシン精機)
・微粒化技術を適用した都市ガス熱量調整設備 林 謙年(JFEエンジニアリング)
・ 無人運転トラクタの開発 西 啓四郎(クボタ)
・アクティブ操舵制御による衝突回避支援システムの開発(トヨタ自動車)

 

チュートリアル「機械技術を変えるデータサイエンスのインパクト」

本年次大会の大会テーマの一つである「AI社会の機械工学」に関連する先端事例を紹介するチュートリアルを設定しました。年次大会参加登録者は格安で聴講できます。

9月8日(日)13:0018:10

理事会と関東支部との合同企画

AI・IoTの進展により、これまで不可能であったことが可能となり、価値のなかったものに大きな価値が生じたりしています。このような機械技術を取り巻く環境の不連続的な変化の中で、「機械」の可能性も大きく拡がろうとしています。データサイエンスにより大きく変わりつつある機械技術の最先端の取り組みについて事例を中心に紹介します。

定 員:60名(会員資格不問) 先着順
聴講料:3,000円(年次大会参加登録者)20,000円(非登録者)

お申込みは年次大会ホームページをご覧ください。

<プログラム>

・「ビッグデータの動向〜データ駆動システムへの移行〜」 佐藤 一郎(国立情報学研究所)
・「人とAIを繋げる機械機構の可能性」 今井 倫太(慶応義塾大学)
・「機器/IoTの融合が拓く新しい世界の可能性と取組み」 奥野 通貴(日立製作所)
・「ビッグデータを活用した故障予兆監視システムの開発」 山本 敬之(日本電気)
・「IoT・AIを活用した次世代のものづくり」 大谷 治之(三菱電機)

 

ランチョンセミナー

「学生向け若手技術者ランチョン講演」 お弁当、飲み物付

多くの学生が集まる年次大会の場を利用して、学生と企業との交流の場を設定しました。企業での技術開発の状況を技術者から直接伝えていただくことで、学生の皆さんの卒業後の進路選択を考える際の参考にしていただくことを目的に企画しました。

9月9日(月)11日(水)の毎日12:1012:55(各3〜4社による講演)

<参加予定企業>

住友金属鉱山(株)、住友重機械工業(株)、DMG森精機(株)、JFEエンジニアリング(株)、(株)WELCON、住友化学(株)、三菱製鋼(株)、三協オイルレス工業(株)、YKK(株)、AGC(株)、他

<定員>60名

<申込方法>総合受付にて当日の参加券を配布します。先着順。

 

人材育成・活動支援委員会特別企画

9月9日(月)

9:3014:20 第一部 

技術者教育プログラムの国際認定の実際

企画:JABEE事業委員会

司会:関東 康祐(茨城大)

・JABEE認定制度 岸本 喜久雄(東工大)
・認定基準の概要・解説 小川 邦康(慶應大)
・質疑・応答(I) モデレータ:中別府 修(明治大)、山田 貴博(横国大)
・審査手順と方法 荒居 善雄(埼玉大)
・質疑・応答(II) モデレータ:小野 直樹(芝浦工大)、松村 隆(東京電機大)

14:3017:00 第二部 

プロフェッショナルとしての技術者の育成

企画:理事会(人材育成・活動支援委員会)
挨拶:山本 誠(東京理科大)

セッション1:プロフェッショナルとしての技術者

・技術者資格制度の国際的動向 岸本 喜久雄(東工大)
・英国におけるチャータードエンジニア 蝦名 雅章(ImechE日本代表)
・米国におけるプロフェッショナルエンジニア 川村 武也(米国PE)
・我が国における技術士 掛川 昌俊(技術士)
・APECエンジニアについて 小林 政徳(技術士)

セッション2:技術者の地位向上に向けて

・パネル討論 司会:山本 誠(東京理科大)、パネラー:講演者

17:1018:30 第三部 

JABEE事業委員会

・JABEE審査について 司会:関東 康祐(茨城大)

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