特集 異材接合技術の最新動向
スナップフィットの設計標準化
スナップフィット
組立および分解し易さの両者を満足させる締結部品
再生資源の利用の促進、廃棄物の処理などの法律により、環境問題への対応が製品開発において必須のものとなっている。そのため、製品の設計、製造においてリユース性およびリサイクル性を考慮した新たな手法の導入が必要となってきている。このリユース性およびリサイクル性を考慮した製品開発においては、リユースおよびリサイクル技術の開発はもちろんのこと、従来の組立しやすさを維持しつつ、分解しやすさを考慮した設計技法および締結部の要素設計が必要である。特に、組立および分解しやすさの両者を満足させた製品開発を行うため、締結部品としてスナップフィット(snap fit)が使用されるようになってきている。
スナップフィット(1)〜(4)は、位置決めと固定を行うことで部品の取り付けを可能にする機械的な締結部品である。スナップフィットは、図1に示すように、位置決めのためのロケータ(locator)、部品同士を固定し締結するロック(lock)、部品同士の締結強度を向上させる補強材(enhancement)から構成される。ロケータと補強材は、高剛性と位置決め精度が要求される。ロックは一部が弾性的にたわむことで挿入を可能にし、元の形に戻ることで締結するため、柔軟性が要求される。
図1 スナップフィット
キーワード:特集
【表紙の絵】
二人のりいすロボット
木原 友里 さん(当時7歳)
おじいさんとおばあさんがのっていろいろなところに行けるイスロボット、シートベルトつき。下から足がでてそうじをしながらおもったところにいける。かいだんものぼれる。