ソフトロボット学
生物リズム・パターンのソフトロボティクスへの応用
はじめに
ソフトロボティクスの一つの目標はやわらかなマテリアルに複雑な情報を処理できる知的な機能を実装することである。これは崇高な目標であるが、人工物でなければ身近な例がある。生物である。電気の供給もCPUもない生物が進化の過程を経て獲得したやわらかい素子による知的機能はソフトロボティクスの材料となりえると筆者らは考えている。本稿では時間と空間に関する知的な振る舞いをする生物由来の素子を二つ紹介し、ソフトロボットへの応用に向けた試みについて述べる。
キーワード:特集
【表紙の絵】
魚が空を飛べる「まく」をつけるそうち
山本 波璃 さん(当時9歳)
魚は水の中でしか、生活ができないけれど、 このそうちでまくの中に入ると、水の外で も生きていけます。そうすればいっしょに 魚たちと遊べます。