研究ストーリー
透明マントの実現に向けて
2017年度 日本機械学会賞(論文)
「A level-set-based topology optimisation of carpet cloaking devices with the boundary element method」
Kenta NAKAMOTO, Hiroshi ISAKARI, Toru TAKAHASHI, Toshiro MATSUMOTO
https://doi.org/10.1299/mej.16-00268
私の所属する研究室では、数値解析手法の一種である境界要素法の研究が活発に行われており、配属された当初は境界要素法を用いたアプリケーションの一つとして、トポロジー最適化の研究が徐々に成果を出し始めていた頃でした。トポロジー最適化は、コンピュータシミュレーションを用いた構造最適化手法の中でも最も設計自由度の高い手法であり、本研究室の強みである境界要素法による高精度な波動解析手法を用いることで、電磁場や音響場などで機能するデバイスの設計手法を開発しようという試みが成されていました。私自身もトポロジー最適化の実用化によって、これまで世の中に存在しなかった面白いデバイスの実現に貢献できるのではないかと漠然と考え、本研究室を希望しました。そんな私にとって、カーペットクローキングデバイスの設計手法開発は非常に魅力的な研究テーマでした。
キーワード:研究ストーリー
【表紙の絵】
未来のファミリーレストラン
小原 芽莉 さん(当時10歳)
私の考えた機械は、これから起きるといわれている「食料危機」を乗り越えられる機械です。バクテリアの入っている機械に昆虫をいれると、バクテリアが昆虫をハンバーグやオムライス、カレーなどの味にします。色々な味になった物が穴からでてきます。最後に羽あり型ロボットが穴から落ちてきた物をお皿にならべてくれます。