製品開発のみちのり
放射線下での遠隔コネクタ 操作性の追求 スリオジャパン(株)
2017年度優秀製品賞「耐放射線性遠隔コネクタ」 スリオジャパン(株)
図1 耐放射線性遠隔コネクタ(サイズは3種類ある)
パワーマニピュレーター用のコネクタ
スリオジャパン(株)は、高レベル廃液ガラス固化施設内で、パワーマニピュレーターが扱う「耐放射線性遠隔コネクタ」(図1)を開発した。
開発のきっかけ
1993年から、青森県六ヶ所村で核燃料再処理施設の建設が始まった。再処理には、高レベル放射性廃棄物をガラスと混ぜ合わせて溶融し、冷やして固める「ガラス固化」という工程がある。これを行う高レベル廃液ガラス固化施設では、放射線量が非常に高い物質を取り扱うため、大型セル(放射線を遮蔽する壁で覆われた部屋)の中に、ガラス溶融炉や全てのプロセス機器配管を配置する。ここでは作業員による直接作業が不可能なので、天井に設置した複数のパワーマニピュレーター(重量物を扱う電動式マニピュレーター)とクレーンを外から遠隔操作して、保守・点検などの作業を行う計画だ。
ガラス固化技術を開発した(株)IHIは、この特殊環境下で使用する電気コネクタが必要となったため、各メーカーから技術を募集した。
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【表紙の絵】
「素敵な薬を作る機械」
杉平 会利 さん(当時5歳)
私が薬剤師さんになったら、「素敵な薬を作る機械」を使って、患者さんの好きな色や形、好きな味や香りのする薬を作りたいです。虹色の薬を飲むと、心に虹が架かり晴れやかな気分になります。病気になったら素敵な薬を飲んで、心も体も元気になって欲しいです。