日本機械学会サイト

目次に戻る

2018/12 Vol.121

よごれ0(ゼロ)ロボッ子
村越 心 さん(当時9 歳)
この‘よごれ0(ゼロ)ロボッ子’は、体が掃除機のようになっています。手は掃除のアイテムが出てくるようになっています。口はゴミを吸い込めるようになっています。そして、吸い込まれたゴミは大きなおなかに入り、それが‘よごれ0(ゼロ)ロボッ子’のごはんとなります。目はセンサーが付いていて部屋のよごれがあるとすぐに気づけるようになっています。足はモップで水などをふけます。モップは自由に動きます。頭にはアンテナが付いていて、電気に近づくと体全体が気づき、動くようになっています。これが‘よごれ0(ゼロ)ロボッ子’の仕組みです。

バックナンバー

特集 機械工学が拓くIoT技術

機械技術者のための「IoTプラットフォーム」入門

有坂 寿洋〔(株)日立製作所〕・入江 直彦〔(株)日立製作所〕

はじめに

 IoTという言葉はすでに一般的になっていて、さまざまな議論がなされている。しかしあらゆるモノがインターネットに繋がる、と聞いても、物理的な「モノ」に関わる機械技術者にとっては、それをどう利用すればよいのか、どういうメリットがあるのか、という点が気になる。またそれを導入、利用するための「プラットフォーム」という概念や言葉も、さまざまな定義があってややこしく感じることもある。本稿では、機械技術者である有坂((株)日立製作所 研究開発グループ 機械イノベーションセンタ)が、日立のデータ活用コンセプト「Lumada」を推進する(株)日立製作所 サービス&プラットフォームビジネスユニット 制御プラットフォーム開発本部の入江直彦本部長に「IoTプラットフォーム」に関する疑問に答えてもらった。

「IoTプラットフォーム」とは何か

「賢く作る」と「賢く使う」

有坂:まず「IoTプラットフォーム」とは何なのでしょうか?

入江:IoTを活用する視点で考えると二つの種類があると考えています。それは「賢く作るIoT」と「賢く使うIoT」です図1。「賢く作るIoT」は、工場の中で製品を作る際に得られるデータを集め、低コスト・高効率・高品質で生産するための仕掛けです。一方「賢く使うIoT」は、実際に使われている製品の状態をモニタリングすることで、故障を予測するとか、遊休状態をできるだけなくすといった仕掛けです。いずれの場合もモノに関わるさまざまなデータを集めて処理、分析し、そこから有意な情報を取り出す仕組みがプラットフォームです。このようにいろいろなユースケースに対応できる必要があります。

有坂:個々の事例は条件や環境が異なるので、全てを一つひとつ作るのは大変です。共通に使える部分を整理したのがプラットフォームということですね。

入江:はい。さらにIoTプラットフォームを通じてオープンに多くのデータ、アイデア、プレーヤーが繋がることができて、新たな価値を生み出します。繋げることがプラットフォームであると言ってもいいでしょうね図2

図1 二つのIoT活用

 

図2 IoTプラットフォームとは

 

会員ログイン

続きを読むには会員ログインが必要です。機械学会会員の方はこちらからログインしてください。

入会のご案内

パスワードをお忘れの方はこちら

キーワード: