私の一冊
『海軍技術研究所』
著者:中川 靖造(著)
ページ数:223
出版社:講談社
言語:日本語
ASIN:B00RGL8DJ6
発売日:1990/10/15
私の転機になった、という仰々しいものではありませんが、読むたびに我が身はどうかと考えさせられるのが本書です。「エレクトロニクス王国の先駆者たち」とサブタイトルを持つ本書は、日米貿易摩擦の最中に執筆され、私は学生時代に手にしました。「海軍という恵まれた組織で培われた技術が技術大国日本の礎となった話」かと思いきや、むしろ逆で、海軍にあって電波探信儀(レーダー)開発を取り巻く不遇とも言える環境について、タイトルでもある海軍技術研究所の伊藤庸二技術大佐(終戦時)を中心とする人間模様とともに綴っています。著者である中川靖造氏の、あえて是非には触れずに出来事を連ねる筆致が、本書を教訓の書とさせず、読者に自由な受け止め方を許容してくれます。
キーワード:私の一冊
【表紙の絵】
地球アニマル保ごしせつ
村井 暁斗 くん
(当時10 歳)
動物を地球の中に入れてすみやすいようにしている。
またしょく物も入れているので定期的に水を外から、あたえる。
野生動植物をほごする。