技術のみちのり
PHEV車の省エネ暖房技術 (株)デンソー
2017年度技術賞「ガスインジェクションヒートポンプシステム」
図1 ガスインジェクションサイクルによる暖房能力向上
高効率のエアコンで航続距離アップ
(株)デンソー(以下、デンソー)は、量産車としては世界初となる「ガスインジェクションヒートポンプシステム」を開発した。この技術を使ったエアコンは、トヨタのプラグインハイブリッド車(PHEV)「プリウスPHV」に搭載され、アメリカでは2016年に、日本では2017年2月に発売された。これにより-10℃の気温までなら、エンジンを作動させずに暖房使用が可能になった。
EVの暖房問題
熱源がほとんどない電気自動車(EV)やPHEVは、ガソリン車やディーゼル車のように、エンジンの廃熱を利用した暖房が行えない。だが、暖房に電気を使用すると、大量の電力を消費してしまうため、車の航続距離が短くなる。この問題を解決するため、世界中で技術開発が行われてきた。
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【表紙の絵】
地球アニマル保ごしせつ
村井 暁斗 くん
(当時10 歳)
動物を地球の中に入れてすみやすいようにしている。
またしょく物も入れているので定期的に水を外から、あたえる。
野生動植物をほごする。