テクニカルイングリッシュの心得
第9回 国際会議発表の実践スキル その1
今回から実際の発表におけるスキルの話をします。“発表は練習すれば習得できる「スキル」”です。
準備の前に <聴衆の分析>
まず、参加者の知識の程度ですが、“知らないであろうという方に一段ずらす”が基本です。次に、誰を対象に話すべきかですが、国際会議においては、同分野の研究者ではなく、(特に若者にとっては)“聞いて欲しいのは、資金を持っている、チャンスをくれそうな人”です。誰がそれに該当するかは参加者の態度を見ればなんとなくわかります。その参加者にアピール、自分を売り込んでこその国際会議なのです。
そういう人は実際の研究よりもプロジェクトマネジメントの方に時間を取られているので、現場の研究の詳細を知っていると期待できません。なので、少しわからないであろうという方にずらすのが正解です。
<口頭発表と文書発表の違い>
まず一番の違いは一過性ということです。文書発表は形に残りますが、口頭発表はその場で受け取らないとなくなってしまい、しかも受け手のペースで手に入れることができません。ですから発表者は“相手が受け取れるように気を使わなければいけない”のです。
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【表紙の絵】
何でも作るくん
田中 雄惺くん(当時8歳)
何でも作るくんが何でも人が作りたいぶひんを出しかんせいまで作ってくれる。