My メカライフ
理学療法士からメカジョへ
“私は理学療法士です”と機械分野の学会などで自己紹介をすると、いつも驚かれます。理学療法士と聞いて馴染みのない方も多いと思いますが、理学療法士とは、病院でリハビリテーションを担当している医療従事者です。
私は、学士課程で理学療法士の国家資格を取得し、修士課程は医学研究科に所属していました。理学療法士はリハビリの際に、人の動作を目で見て身体機能を評価することが多いのですが、最近は計測機器を用いた動作評価が着目されており、私も主に慣性センサを用いた動作解析を行っています。その中で、今では恩師となった慶應義塾大学の高橋正樹先生と共同研究をさせていただくことになりました。この研究は、センサやデータの扱いは高橋研究室の方が担当し、装着部位の選定や解析処理後のデータの解釈は私が行う、という流れで進めていました。その後、この過程をすべて自分でできるようにしたいとの望みもあり、博士課程で理工学研究科に入学しました。当初は工学分野の知識に乏しかったため、“ロール・ピッチ・ヨーって誰?”といったように、聞き慣れない用語と格闘する毎日でした。
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【表紙の絵】
何でも作るくん
田中 雄惺くん(当時8歳)
何でも作るくんが何でも人が作りたいぶひんを出しかんせいまで作ってくれる。