機械遺産が語る日本の機械技術史
第6回 動力機械
図1 旧峯岸水車場(機械遺産第33号)
動力機械は、明治の初めには外来語のPrime Moverを訳して運動起生機と呼ばれたこともあった。その後原動機、発動機、機関(広義のエンジン) 、エネルギー変換機械などの言葉が用いられてきた。人力・畜力機はさておき、流体機械(水車、風車、ポンプ、送風機)、蒸気機関(ボイラー、蒸気エンジン)、内燃機関、発電機・電動機などがその主なものである。
日本の動力機械の歴史は、江戸期の水車から始まる。時計やからくり人形と共に当時のハイテク技術であった。幕末には蒸気船が試作され、明治になると蒸気機関は基幹産業や蒸気機関車・蒸気船に使われ、蒸気の時代を迎える。また、明治中期以降には、ガスや石油機関が輸入され、明治末から昭和初期にかけて国産品も生まれる。近代技術と繋がる水力タービンやポンプも多く利用され、日本人の手による遠心ポンプ理論も生まれる。電動機は明治後期開発が行われ、国産品の製造も始まる。動力機械は、ものづくりの量産・高速化に応じて高出力・高回転が要求され、さらに高効率化を目指して改良されて行った。なお、蒸気機関車や自動車エンジンなどは前号の輸送機械で扱われた。
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【表紙の絵】
いつでもどこでもプリンプリン
塚本 拓心 くん(当時5歳)
ぼくはプリンが大好きです。いつでもどこでも食べることができるように、プリンを作る機械を考えました。牛さんからミルクをもらって、鶏さんから卵をもらってプリンを作ります。メロンののったプリンいちごののったプリン…が出てきます。「いただきます。パクパク。」あ~うれしいな、しあわせだな。