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2018/8 Vol.121

【表紙の絵】
いつでもどこでもプリンプリン
塚本 拓心 くん(当時5歳)
ぼくはプリンが大好きです。いつでもどこでも食べることができるように、プリンを作る機械を考えました。牛さんからミルクをもらって、鶏さんから卵をもらってプリンを作ります。メロンののったプリンいちごののったプリン…が出てきます。「いただきます。パクパク。」あ~うれしいな、しあわせだな。

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小特集 脳神経血管内治療に関する医工学連携研究

血管内治療デバイス留置過程の定量的分析

高嶋 一登(九州工業大学)

はじめに

術者の視覚や触覚が制限されたカテーテルを用いた血管内治療において、ガイドワイヤ、カテーテル、コイルなどの治療デバイスを留置する際の挙動や血管壁にかかる力を解明することは、安全性向上のために有用である。これまで、本分野では血流解析シミュレーションに関しては多くの研究がなされてきたが、治療デバイスを患部にデリバリーする過程を定量的に評価する研究、シミュレータの開発は少なかった。しかし、治療デバイスが正常に留置できないと治療効果を発揮しきれない。一方、血管内治療の安全性向上のため、国内外で実体血管モデルやコンピュータを用いた手術シミュレータが開発され、市販されているものがあるが、トレーニング用のものが大半である。そのため、我々は、PCを用いた数値計算と実体血管モデルを用いた実験を統合し、血管内治療デバイスの留置過程を定量的に評価するシミュレータを開発してきた図1(1) (2)

研究背景としては上記のような説明をすることが多いが、私が本研究を始めた最初の動機は、カテーテル型触覚センサ(3)の評価、仕様の明確化であった。しかし研究を進める中で、医工両分野の共同研究者から、本シミュレータは経験則・感覚に基づく治療手技の定量的分析、最適な治療デバイスの設計、適切な術前・術中計画などに応用できることを伺い、現在はそちらの用途での研究を主に行っている。

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