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2018/7 Vol.121

【表紙の絵】
みんな健康マシン
袴田 怜知 くん(当時8歳)

この機械の名前は「エンストターミル」。どんな病気やケガでも必ず治します。スーパーコンピューター50台分の性能があり、原因不明の病気でも情報を入力すると、正確に原因と治療法を診断してくれます。レーザー、薬剤、その他様々な物質を放出して、病気やケガを完治させます。
みんなが絶対に健康になれるマシンです。

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機械遺産が語る日本の機械技術史

第5回 輸送機械

1. はじめに

泰平の 眠りをさます じょうきせん たった四はいで 夜も眠れず

幕末1853年に浦賀沖に来航した黒船から、わが国の輸送機械の動力化の歴史が、輸入蒸気機関により始まる。20 世紀に入ると、蒸気機械の国産化が進展するとともに、電気動力・内燃動力への転換が始まる。戦前にも輸入技術の消化・国産化を果たし、欧米の技術レベルに追いつく事例もでてくる。敗戦により、大量の航空技術者が鉄道・自動車産業に流入し、高度成長の波にも乗り、大きく発展する。オイルショックやコンピュータ技術の進展を契機として、電子制御技術と機械技術が融合し、わが国から世界初の技術が生まれるようになる。

機械遺産が語る輸送機械の技術史という観点で、残された産業遺産群により輸送機械の歴史をたどる。さらに、MissingLink (機械遺産の希薄な分野)となっている重要な技術の認定について考察する。

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