技術のみちのり
ブレークスルーを生んだ数十µmの遮熱膜 トヨタ自動車(株)・(株)豊田中央研究所
2016年度技術賞「エンジン熱効率向上のための新規冷却損失低減技術の開発」
世界初の技術TSWIN
トヨタ自動車(株)(以下トヨタ)と(株)豊田中央研究所(以下豊田中研)は、エンジンの冷却損失を低減する新技術、Thermo-Swing Wall Insulation Technology(略称TSWIN)を開発した。この技術はピストンにSiRPAという薄い遮熱膜(図1)を形成することで実現、2015年6月にトヨタが量産開始した2.8L直噴ターボディーゼルエンジン「1GD-FTV」に搭載。燃焼時、ピストンからの冷却損失を最大約30%低減させ、熱効率向上に役立っている。
図1 ピストン頂面の黒い部分が、SiRPA(Silica Reinforced Porous Anodized Aluminum)皮膜
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【表紙の絵】
空気をきれいにする車
須藤 二葉 さん(当時5歳)
走っても空気をよごさずにきれいにしてくれるから走るとみんなにこにこになるよ。
本誌2017年7月号に、「空気をきれいにする車」のテストプロジェクトを掲載しています。
合わせてお読みいただければ幸いです。