私の一冊
『MY 古典 論語のことば』
著者:村山吉広
文庫:173ページ
出版社:明徳出版社
言語:日本語
ISBN:9784896197532
発売日:2002年04月
3年前に亡くなった母は「論語」が好きでした。大学時代に放射性遺伝学を研究し、博士号を取得したのですが、年月を経てから急に中国古典に興味を持ち、早稲田大学のオープンカレッジで村山吉廣先生の講義を受講するようになりました。その母が勧めてくれたのが、村山先生の著書です。前書きに「幾千年もの歴史の波に洗われても、なお消滅せずに残っている書物がある。それは人類の知恵の結晶である。これが古典と呼ばれるものである。」とあります。論語は典型的な中国古典ですが、昔は寺子屋で子供達が楽しく学んでいた教科書であり、素直に共感できる内容が多くて示唆に富むものです。まさに知恵の結晶といえます。論語全てを読み下すのは恐らく大変でしょうが、本書はそのエッセンスを分かりやすく抽出したガイドブックです。論語は基本的に孔子と弟子との対話集ですが、著者の村山先生は長年早稲田大学で教鞭をとられていたこともあり、論語のことばを教育熱心な温かい教員の目線で解説してくれます。そのような部分も、大学の教員となった僕にも大変参考となるところです。
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【表紙の絵】
「あいするこころロボット!!」
齋藤 佑陽 くん(当時5 歳)
人間ができないことが何でもできる
ロボットがあったらいいな。