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2018/2 Vol.121

【表紙の絵】
「エコな飛行機」
佐藤 想士 くん(当時10 歳)

地球から出たよごれた空気を吸う事で空を飛び、きれいな空気に変換して排出します。緑の少ない土地には種をまきます。
皆、この飛行機が大好きです!!

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機械遺産のDNA

大隈式非真円平軸受とGPB 形円筒研削盤

1.  大隈式非真円平軸受の実用化

研削盤の心臓部である砥石軸はかくして生まれた

大隈式非真円平軸受図1は、マッケンゼン軸受をもとに開発し、1954年に完成実用化した。軸受内面に3ヶ所のくさび形状を設けた動圧軸受であり、砥石軸の回転により、油膜圧力が発生し3点支持によって砥石軸心が保持されている。軸受の負荷能力は約10,000N、高い回転精度と剛性を有している。軸受の開発に先立ち、1951年にリサージュ方式で静電容量変化により主軸の回転挙動を5万倍の精度で軌跡測定できるようになり、さらに、軸受内に微細穴を多数設け、動圧を実測しながら回転精度と剛性の評価を行い、完成に至った(1)

組立や保守点検がしやすいようにユニット化しており、ベアリングメーカーから受注した転がり玉軸受の内輪転走面の仕上げ専用研削盤に装着され、工業技術院機械試験所で審査を受けた。その結果、真円度0.5〜1.5μm、自動定寸と呼ばれる量産連続加工では仕上げ面粗さ0.7〜1.8μm、加工品の直径ばらつきは3.5μm以内で、実用化とする5μm程度は十分に保証できた。また、0.2〜0.3μmの仕上げ面粗さの鏡面研削も達成という高い評価を受けた。

こうして大隈式非真円平軸受は、産業界のさまざまな分野で評価が定着し、1958年にその実用化に対して「第5回大河内記念技術賞」が授与された(2)

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