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2018/2 Vol.121

【表紙の絵】
「エコな飛行機」
佐藤 想士 くん(当時10 歳)

地球から出たよごれた空気を吸う事で空を飛び、きれいな空気に変換して排出します。緑の少ない土地には種をまきます。
皆、この飛行機が大好きです!!

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特集 実用化迫る自動運転 産官学の視点から

要素技術の開発事例

青木 啓二〔先進モビリティ(株)〕

自動運転バスの開発

無人運転バスによる過疎地域の公共交通維持

ドライバー不足や運行経費の上昇などにより、中山間地域での公共交通の存続が危ぶまれている。先進モビリティでは過疎地域における公共交通の問題解決のため、バスの無人運転化に向けた完全自動運転技術の開発に取組んでいる。現在、日野自動車製の小型バス「リエッセ」および「ポンチョ」を改造した自動運転バスを開発するとともに政府が主管する公道での自動運転実証実験に参画し、技術検証を積み重ねている。図1に「日野ポンチョ」を改造した自動運転バスの外観を示す。前方の走行車両や歩行者検出用として、LiDARと呼ばれるレーザ測距センサおよび小型カメラやミリ波レーダが取り付けられている。また自動車線変更のため、左右側方部に小型カメラと後方部にLiDARが取り付けられている。また車両ルーフ中央部には車両の走行位置を検出するためのRTK-GPS(Real-Time Kinematic GPS)および準天頂衛星用受信アンテナが装着されている。

自動運転バスは決められた走行ルートのみを走行するよう目標走行軌跡がプログラムされており、ハンドル、アクセル、ブレーキが自動制御されている。路肩に駐停車の車両がある場合、隣接車線に走行車両がいない場合、自動的に車線変更を行う機能や前方に低速で走行する車両がいる場合、安全な車間距離を保持するACC制御機能に加え、バス停でバス停縁石に密着して停止する正着制御機能を備えている。

図1 自動運転バスの外観

 

これまでに自動運転バスを用いて、内閣府が主管する沖縄自動運転実証実験PJ(1)にて沖縄県の石垣市や宜野湾市周辺の公道での実証実験および国土交通省道路局が主管する「道の駅を拠点とした自動運転サービス実証PJ」(2)の車両協力者として滋賀県東近江市に位置する「道の駅奥永源寺渓流の里」などでの公道実験を重ね、実証実験を通じ得られた貴重な知見を自動運転技術開発に活かしている。

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