名誉員から一言
老兵の戯言 学術講演会の改革を求めて!
日本のモノづくりを学術界から支えてきた我が日本機械学会の学術研究活動について最近感じている雑感を述べる。
バブル崩壊以来、なぜ日本のモノづくりが衰退してしまったのか?生活水準が向上して物が溢れ、情報通信技術の発展、普及も手伝って、製品の価値がハードからソフトへ、モノづくりからコトづくりへ変遷したことなど、原因はいろいろと指摘されている。アナログからデジタルの世界へと全てが移行し、コンピュータをはじめとする電子情報機器の生産が、製造技術も含めて後進国に移植され、価格競争で人件費の廉価な国々に追従を許してしまった。新材料開発、工作機械や自動車に代表する摺合わせ技術による製品群が辛うじて日本の強みとして生き残ってはいるが、三次元プリンターの台頭や部品点数の少ないEV 車の普及と自動運転の技術開発が加速する中、それらも早晩、同じ競争の波に晒されるであろう。
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【表紙の絵】
「オゾンホール修復飛行船O3-ZES21」
久保 竜希 くん(当時10 歳)
O3-ZES21( オーゼス21:O Zone Eco Ship 21 century)この機械は飛行船にオゾン発生装置を取り付けて、上空で飛行しながらオゾンを製造し、オゾンホールをふさぎます。燃料はいりません。晴れの日は屋根のソーラーパネルで、曇りや雨の日はプロペラと、オゾン発生装置のファンが回ることで電気を作れます。出発前に地上でCO2 を取り込んで、上空でO3 に変えて、放出します。O3-ZES21 の作ったオゾンのおかげでオゾンホールがなくなり、紫外線がさえぎられて、南極の生き物が大喜びしています。