機械屋英語のあれこれ
第11回 プレゼンテーション
1.はじめに
30年ほど前になるが、ボストンで開催されたASME 主催の国際会議において、一人の日本人研究者が発表していた。15分の発表は上手に終わり、Q/A セッションに移った。ところが会場から手が挙がり、質問が出たとたん、貝のように黙ってしまった。Chairman も質問をやさしく言い直してくれたが、全く無反応だった。Chairman も困ってしまい、その会場に座っていた私の顔を見て、通訳を依頼してきたので、なんとか終わることができた。その後、彼と昼食をともにしたが、「会社が発表してこいというものだから…。」とぼやいていた。名古屋大学のある有名な教授は、語学がtraumaになっているらしく、彼の最初で最後の国際会議での発表のとき原稿を読みながらプレゼンしたあと、「No question !」と言って壇を下りてしまったと伝え聞いている。いずれにしても、英語でプレゼンをすることにストレスを感じる日本人は少なくない。
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【表紙の絵】
「おばけたいじロボット」
白石 煌惺 ちゃん(当時7歳)
自分のお部屋で寝ようとすると、暗闇の中からおばけに見えてしまう服やクローゼットが出て来るのをビームでやっつけてくれるロボットが欲しいです。