エンジニアリング教育の達成度評価 ~テスト問題バンクの取り組み~
第10回 大規模実施の結果 -大学間の比較や教育・学習経験との関連の検討から得られる教育改善の示唆-
1. はじめに
連載企画第10 回となる本稿では、テスト問題バンクの構築の取り組みにおいて作成されたテスト問題を用いて、2016年度に実施された大規模実施の結果の報告を行う。この大規模実施の目的は、実施結果にもとづいて参加機関や参加学生に対して個別に客観的情報をフィードバックし、教育改善の方向性や学生の学習を促すことにある。本稿ではさらに、テスト理論的検討やテスト得点の大学間比較、またテストと同時に実施されたアンケートから得られた学部時代の教育・学習経験に関する情報との関連を検討し、そこから得られた教育改善の示唆について言及する。
キーワード:エンジニアリング教育の達成度評価
【表紙の絵】
「おばけたいじロボット」
白石 煌惺 ちゃん(当時7歳)
自分のお部屋で寝ようとすると、暗闇の中からおばけに見えてしまう服やクローゼットが出て来るのをビームでやっつけてくれるロボットが欲しいです。