おもしろイベント報告
中学生に機械の魅力を伝えたい これまで・いま・これからの機械
機械工学の魅力を中学生たちに
本企画は、2016年10月に開催された熊本高専オープンキャンパスにおいて、主に中学生を対象として実施したものである。その目的は、学科展示や研究室公開に加えて、体験実習としてものづくり活動を経験してもらうことで、機械工学に対して魅力を感じてもらい、進路選択の一つとしてもらうことである。
旋盤によるひょうたんづくり
体験実習で「いま」を知る
体験実習では、機械をつくるために必要な設計・加工・制御をテーマに取り上げ、実際に体験してもらうことで、ものづくりの現場について理解を深めてもらった。
①機械加工(メタルストラップとひょうたんをつくろう)
まず、真鍮棒から旋盤を使ってのひょうたんづくりを体験。初めての機械加工に参加者は緊張しつつも、自らの操作でひょうたんの形ができてくると、その顔には笑みが見られ、ものづくりの楽しさを実感している様子だった。続いて、レーザー加工機によるメタルストラップづくりも体験、コンピュータ制御によるあっという間の加工に、参加者はみな驚いた様子であった。
②機械設計(3D-CADソフトをつかってみよう)
設計の現場で広く使われるようになった3D-CAD。ここではトラックの部品モデリングとアセンブリを体験。初めてのソフトウェアにもかかわらず参加者はみな基本的な操作の理解が早く、つぎつぎと部品のモデリングをこなし、トラックまで組み立ててしまった。コンピュータ上でさまざまな形が作れることが楽しい様子で、残りの時間を使ってトラックをさらに改造する姿も見られた。
③制御(半田付けによる電子回路工作をしてみよう)
現在、さまざまな機器に搭載されているマイコンを使った電子回路工作を体験。プリント基板にマイコン・LED・抵抗・可変抵抗・スイッチ・電池ホルダーを半田付けしてLEDキーホルダーを製作してもらった。LEDは可変抵抗のつまみで点滅する間隔を任意に変えることができ、マイコンを利用すれば、こうした制御が簡単にできるということに参加者は驚いた様子だった。
研究室公開と学科展示で「これまで・これから」を知る
研究室公開では、これからの機械工学の発展に取り組む各研究室の所属学生または教員が、研究テーマについて紹介を行なった。参加者の中には、テーマに含まれる原理や課題、その技術応用などについて興味深そうに質問する姿も見られた。
学科展示では、本校機械知能システム工学科の紹介とともに、日本機械学会と機械に関するビデオ上映およびパネル展示を行なった。また、入学後の学習内容の紹介として、学生の工場実習での製作物や設計授業で取り組んだ3D-CADアセンブリモデルや熱流体シミュレーション等の展示を行なった。
御礼とこれから
本企画は毎年、日本機械学会からの助成金を頂いて実施させていただいている。また、企画の運営にあたっては教員だけでなく、アシスタントとなった本校学生54名の協力なくしては達成できなかったと感じる。関係いただいた全ての方々に、この場を借りて深く御礼申し上げるとともに、今後ますます、機械工学分野の魅力を伝えるための企画に取り組んでいきたい。
キーワード:おもしろイベント報告
「ゴミをでんきにリサイクル」
鈴木 偲温 さん(当時8 歳)
このきかいは、どこのくにでもでるゴミを、わたしたちにとってとてもひつよう、でんきにかえるきかいです。せかいの大人たち子どもたちにゆたかな生かつを送ってほしいです。