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2017/10 Vol.120

「ゴミをでんきにリサイクル」
鈴木 偲温 さん(当時8 歳)
このきかいは、どこのくにでもでるゴミを、わたしたちにとってとてもひつよう、でんきにかえるきかいです。せかいの大人たち子どもたちにゆたかな生かつを送ってほしいです。

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機械遺産のDNA

内視鏡発展の小さな光 胃カメラ GT-I

倉 康人〔オリンパス(株)〕

図1-1 オリンパス ガストロカメラ GT-I(機械遺産 No.19)
図1-2 最新型内視鏡システム

世界初、写真による胃内診断
医師と技術者の強い思いで出来た胃カメラ開発

東京大学付属病院小石川分院外科医宇治達郎は、胃内撮影による診断をしたいと思っていた。その装置を作れるのはカメラメーカーだと考え、昭和247月カメラメーカーのオリンパス光学工業を訪れ、「胃の中に入れて胃壁を撮影するカメラはできないか」との打診をおこなった。その時、対応した技術者が杉浦睦夫であり、彼の言葉がオリンパス技術者のチャレンジ精神を物語っている。その言葉とは「光があり、レンズがあり、フィルムがあればたとえカメラがどこにあっても撮影は出来る」である。技術者をすぐに胃カメラ開発に投入できないという事情もあったが、オリンパスでは9月中旬から本格的な研究に着手した。

①危険のないこと。

②患者に苦痛を与えぬこと。

③短時間で胃壁のすべてを撮影できること。

を目指し医師と技術者が意見を交わし検討を重ねていった。電球、チューブ、フィルム等は他社の協力を得て、開発していった。オリンパスの得意分野の精密加工、レンズ設計、レンズ加工技術により検討可能な試作機を作成することができた(図2

試作機は昭和2411月から259月までの10ヶ月で1号機から4号機まで作られた。4号機を主体に臨床試験を行った。胃内の撮影時にフラッシュとして光る電球の光が患者の腹部を通過するので、その光の大きさと位置で撮影している場所が分かり、胃壁全体の撮影が可能になった。

図2 胃カメラの構造

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