特集 日本機械学会のグローバル化~アジア諸国との連携のあり方~
日本機械学会グローバル化の現状
本稿では、日本機械学会のグローバル化の状況について、会員数、学術講演会、学術誌、国際交流の観点からその現状を紹介する。
1.外国籍会員
本会の外国籍会員数は、ここ15年、500~580人程度で推移しており、世の中のグローバル化の進展にもかかわらずほとんど増加していない。2017年2月末時点で外国籍会員は522人で、個人会員の1.6%である。国籍別の内訳では、中華人民共和国が53%、大韓民国が20%である(図1)。
図1 外国籍会員国籍別内訳(2017年2月末)
2.国際会議
本会が主催する国際会議の数は、年度により大きく変動する(図2)。これは、国際会議の多くが、数年に一度開催されることや、共催で幹事学会が数年に一度まわってくるものがあることによる。また、本会主催の国際会議への海外からの参加者数も年度により大きく変動する(図3)。2015年度と2016年度は1,200人を超える海外からの参加があった。
図2 主催国際会議開催数
図3 国際会議への海外からの参加者数
3.学術誌(英文誌)
本会の英文による学術誌は、新学術誌として再編された以下の3誌と
Mechanical Engineering Reviews(2014年1月発)
Mechanical Engineering Journal(2014年2月行)
Mechanical Engineering Letters(2015年7月発行)
部門英文ジャーナルとして継続された以下4誌の計7誌である。全誌がオープンアクセスの電子ジャーナルである。
JournalofFluidScienceandTechnology
JournalofThermalScienceandTechnology
JournalofBiomechanicalScienceandEngineering
JournalofAdvancedMechanicalDesign,Systems,andManufacturing
7誌全体の投稿数は増加しているが、採択率が低く掲載数の伸びはわずかであり、掲載数は学術誌再編以前のレベルに至っていない(図4)。また、投稿数の国別内訳をみると日本国内からのものが55%であり、海外からの投稿の内46%が中国からのものである(図5)。英文誌へのアクセス数の国別内訳では、米国が61%と圧倒的に多い。これは、機械的な自動検索などが行われているためと思われる。米国以外では、中国と日本が10%程度である(図6)。
図4 英文誌の投稿数と掲載数
図5 英文誌の投稿数国別内訳(2016年度)
図6 英文誌のアクセス数国別内訳(2016年度)
4.国際交流
本会は、協力協定を締結した世界の機械系学会や国際チャプターを通した交流などによりグローバル化を図ってきた(図7)。国際チャプターとして、2008年にインドネシア・セクションが、2009年にタイ・セクションが設立された。また、国内にいる留学生のネットワーク化を目的とした JSME International Union が 2016年に設置された。米国(ASME)、英国(IMechE)、中国、韓国、インドネシア、タイとは継続的に交流を行っている(表1)。
図7 国際交流の経緯
表1 最近 3 年間の海外との交流
(常勤理事 久保田 裕二)
キーワード:特集
「ゴミをでんきにリサイクル」
鈴木 偲温 さん(当時8 歳)
このきかいは、どこのくにでもでるゴミを、わたしたちにとってとてもひつよう、でんきにかえるきかいです。せかいの大人たち子どもたちにゆたかな生かつを送ってほしいです。