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2017/10 Vol.120

「ゴミをでんきにリサイクル」
鈴木 偲温 さん(当時8 歳)
このきかいは、どこのくにでもでるゴミを、わたしたちにとってとてもひつよう、でんきにかえるきかいです。せかいの大人たち子どもたちにゆたかな生かつを送ってほしいです。

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特集 日本機械学会のグローバル化~アジア諸国との連携のあり方~

Kubota Tractor Corp. 駐在員が考えるグローバル化

倉地 宏晃(Kubota Tractor Corporation)

KubotaTractorCorp.の紹介(1)

KubotaTractorCorp.はクボタグループ初の海外販売会社として、1972年にアメリカ・カリフォルニア州に設立された。設立当初に販売していたトラクターは、芝刈り用としてアメリカ市場に受け入れられ、「高品質」と「信頼性」を武器に製品群を拡張してきた。近年では、畑作用大型トラクター市場への参入、小型建機のラインナップ拡充、ユーティリティ・ビークルの投入など幅広い事業領域でチャレンジを行っている。今年は設立45周年の節目で、本社がカリフォルニア州からテキサス州に移転した(写真1)。テキサス州はアメリカの畑作市場の中心地である中西部に近く、かつアメリカ全域のディーラー網にもアクセスしやすい土地である。

駐在員の役割

当社では製品開発の過程で技術者が現地を訪問し、製品を使ってもらい、ディーラーやカスタマー、現地社員の意見を聞くという取り組みを行っている。不足しているところや改善が必要な箇所はその都度検討するというように、「現場」現物」「現実」を技術者が大切にしている。こうした企業の姿勢や日本の文化を現地社員に伝えることも駐在員の重要な役割である。

当然ながら、コミュニケーションを取る際には英語が必要となるが、赴任後しばらくは依頼した内容が通じておらず、要望と異なる結果または全く想定外の方向に向かっていたという失敗を何度か経験した。最もひどかったのは、必要な部品と納期だけを伝え、後は任せていたら、「違う部品が遅れて納品された」ことである。こちらは意図や目的を説明したので、後は任せて大丈夫と思っていたら、依頼された側は理解できなかった箇所を、自分で判断して行動していたのである。

しかし、さまざまなやり取りを重ねていく中で、相手もこちらが言いたいことを理解、確認するようになり、彼らとは良好な関係を築けている。今後は、転職が多く、人の入れ替わりが頻繁にあるアメリカで、彼らが今の業務に興味を持ち、長く続けたいと思わせる仕組みづくりが必要と感じる。そのためには、日本と同じやり方を押し付けるのではなく、その国の文化や考え方を理解した上で、その国や人に受け入れられるやり方が必要となる。

グローバル化について

こちらに来て、現地の人々とやり取りをする中で、彼らは自分の考えを試そうとする傾向が強いと感じる。失敗の可能性が高くても、自分でやってみるまで納得しない。時と場合によっては歓迎されないが、失敗を恐れず挑戦する姿勢は、技術者に必要とも感じる。国際化により進出した先で、現地の人々とともに仕事をして、伝えるべき点、見習うべき点を見つけることは非常に有意義だと感じている。見習うべき点については、日本側にも伝え、日本と海外拠点がお互いに成長していける環境作りが真のグローバル化と考える。

住み慣れた国を離れた異なる文化圏での生活は、公私ともに思いもよらないトラブルもあり、赴任前に想像していた以上に大変である。しかし、駐在先の文化やその地域ごとの考え方など住んでみないと分からないことも多くあり、家族も含め、日本にいる以上に多くのことを経験できている。企業、技術者のグローバル化は今後さらに加速していくと考えられるため、チャンスがある方は是非とも海外での生活、業務にチャレンジして頂きたい。

写真KubotaTractorCorp.本社(テキサス州)

参考文献:

(1)クボタグループ報マイクボタ,20175月号.


<正員>

倉地 宏晃

KubotaTractorCorporation

◎専門:建設機械の研究開発

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