特集 国産手術ロボット研究開発の最前線 ~その実現を目指して~
手術ロボットの診療報酬上の位置づけ
1. はじめに
国民皆保険制度と診療報酬制度
本学会の会員諸氏にはあまり馴染みがないであろう医療制度の話ではあるが、手術ロボットをはじめとする新たな医療機器の社会実装の際に避けては通れない点であるので、お目通しいただければ幸いである。
日本では国民皆保険制度が導入されており、3割あるいは1割の自己負担で医療サービスを受けられる。病院や歯科を受診した際、あるいは調剤薬局で薬の処方を受けた際の明細が手元にあればご覧いただきたいのだが、初診・再診、処置、画像診断、等々のさまざまな項目に、○○点、××点とあり、その合計点数×10円の3割あるいは1割の支払いをしたことが記録されているだろう。残りの7割あるいは9割については、多くの方が給与から「健康保険」として毎月天引きされている保険料から支払われる仕組みとなっている。この制度のお陰で、保険証を持参すれば、日本国内どの医療機関であっても、窓口での自己負担を抑えて、医療が受けられる(注1)。
また国民皆保険制度がもたらすもう一つのメリットは、同内容の診療は同一価格という点である。これは保険診療を行う医療機関では、「診療報酬制度」という国の定めた医療サービスのメニュー表と公定価格が採用されているからである。例えば、腹腔鏡下胆嚢摘出術は21,500点と設定されている。この点数は技術料あるいは手技料と呼ばれ、医療サービスの価格として設定されており、1点10円で換算して21万5千円を医療機関側が受け取る。ただし、この金額すべてが病院の利益になるわけではなく、各種手術機器・消耗品の購入費、医療従事者の人件費や病院としてのランニングコスト等をすべて盛り込んだ価格となっており、そこから経費を引いた残りが病院の利益となる。
キーワード:特集
「魚(うお)っちゃCar!!」
吉川 大翔 くん(当時6 歳)
これは海の底で魚をとったり、研究
や工事が出来る移動式の機械です。
左前にあるセンサーやカメラで魚を探
します。自分の食べたい魚や珍しい
魚をつかまえて巨大タンクで増やしま
す。グリッパーにのこぎりやハンマー、
グラップルをつけかえて、深い海の
底に魚と一緒に遊べる遊園地を作り
ます。中は海の底でもず~っと息が
出来るように酸素や水、カルシウム、
色々なものがシャボン玉のようになっ
て出てきます。1 階は魚を育てるた
めの部屋。2 階は操縦席と巨大タン
クの部屋。3 階は図書館とお茶を飲
む場所があります。