特集 2017年度 年次大会
2017年度 年次大会の開催にあたって
はじめに
2017 年度の年次大会は9 月3 日(日)~ 6 日(水)に埼玉大学で開催されます。会期中223 のセッションにおいて1,115 件の学術講演発表が行われます。これに加えて特別講演、特別企画、市民フォーラムなど多彩な行事を予定しております。
今大会では、年次大会としてのメッセージをわかりやすく伝え、参加者にとっての利便性を向上させるため、特別行事企画およびOS テーマのうち、三つの大会テーマ
「エネルギー・環境」
「超高齢社会を支える技術」
「オープンイノベーション」
に関する特別行事およびオーガナイズドセッションをできるだけ特定の日に集まるようにしております。
大会キャッチフレーズ:120 年の伝統と革新の調和
~より広く、より深く、より豊かに~
今年は、日本機械学会創立120 周年の大きな節目の年にあたります。そこで、大会キャッチフレーズは、これに因み「120 年の伝統と革新の調和~より広く、より深く、より豊かに」としております。申し上げるまでもなく、本会は、約35,000 名の会員を擁する我が国最大級の学会であり、120年の歴史の中で輝かしい実績を積み重ねてきました。その伝統はもちろん尊重すべきものでありますが、その一方で、組織として老化している面もあることは否めません。これを克服するには、常に「革新」を追求していく姿勢が重要です。
これまで培ってきた本会の価値をさらに高めていくには、伝統を踏まえた上で、時代を先導する新しい流れを絶えず追求していく姿勢が大切です。大会キャッチフレーズには、このような「想い」が込められています。
埼玉大学について
会場となる埼玉大学は、1949 年5 月、戦後教育改革の過程で設置された新制大学の一つとして発足しました。開学当初は文理学部、教育学部の2 学部しかなく、工学部は14 年後の1963 年に機械工学科と電気工学科の2 学科体制で発足しました。当時は、旧制浦和高等学校、埼玉師範学校、埼玉青年師範学校のキャンパスを引き継いで使用していましたが、工学部創設を一つの契機として、現在キャンパスのある大久保地区に総合移転することとなりました。移転した当時は、田んぼや畑に取り囲まれている状況でしたが、埼玉大学の発展に合わせるかのように、その後の周囲の変貌は目覚ましいものがあります。
埼玉大学発足から現在に至るまでの歩みについては、総合受付となる図書館に展示がありますので、興味のある方は、是非ご覧下さい。
ようこそ埼玉大学へ
創立120 周年という記念すべき年に、ここ埼玉の地で年次大会を開催できることは大変光栄なことと、関係者一同、気を引き締めて準備を進めております。多数の皆様のご参加をお願い申し上げます。
2017 年度年次大会 大会委員長
<フェロー>
水野 毅
◎埼玉大学 大学院理工学研究科 人間支援・生産
科学部門 教授
◎専門: 制御工学、メカトロニクス、磁気浮上・磁気
軸受、振動制御、力学量計測など
キーワード:特集
未来型かかし「Farmer」ファーマー
村越 水 さん(当時 14 歳)
本来、鳥から農作物を守るために建てられた‘かかし’ですが、もっと有効に活用しようと考えました。
笠の先端にはスプリンクラーが設置され水を自動的に放出します。笠が回り、鈴を鳴らして農作物を熊や鳥か
ら守ります。
腕から提げられた取り外し可能な籠は、収穫した野菜の重さを測ることができます。
両腕の先端は防犯カメラで 360 度監視します。カメラはもちろん‘かかし’の胴体も回ります。
異常があれば口に模したスピーカーからサイレンが鳴ります。
‘かかし’の背中にあるボックスに生ゴミや抜いた雑草を入れてセットすると堆肥になって出てきます。
これらはコンピュータ機能で管理し、笠に設置された太陽光の電気により動きます。