特集 2017年度 年次大会
燃料電池自動車・燃料電池バスの展示および試乗会
写真1 運転を体験できるFCV(埼玉県提供)
写真2 無料試乗会で走るFC バス(埼玉県提供)
日本機械学会2017 年度年次大会が、2017 年9 月3 日から埼玉大学で開催される。会場が位置するさいたま市は、燃料電池自動車(FCV)や電気自動車(EV)の普及が進む、次世代自動車の先進都市。今回の会場内では、埼玉県やさいたま市の全面的な協力により、FCVや、いま話題のFC バスの試乗会等が開催されることとなった。その概要を紹介する。
運転できる!FCV 試乗会
県や市が公用車として運用している、トヨタ・ミライやホンダ・クラリティフューエルセルが会場に集結する。展示会場では、ボンネットの内部も自由に見学できるほか、災害時に威力を発揮する可搬型外部給電器(ホンダ製)の実演も行われる。
あわせて、参加者が運転できる試乗車を2 台用意しているので、大学構内に開設する試乗コースで、近未来のドライブを体験してみてはいかがだろうか。
*普通運転免許証の提示が必要
いま話題のFC バスが埼玉にやってくる!
2017 年3 月、市販車では初めてとなる燃料電池バス(FCバス)の営業運行が、東京都内で始まった。東京都が運用しているバスは2 台だが、これと同型のバス(トヨタFC バス、77 人乗り)が会場に登場し、お披露目となる。
年次大会の期間中(9 月3 日~ 6日)は、会場内を発着とする無料の体験試乗会も行われる。試乗コースの途中には、東京ガス・浦和水素ステーションがあり、設備の見学会を開催する予定である。
従来のディーゼルバスにはない、静粛性や加速性能を実感できる大変貴重な機会となる。今後、2020 年東京オリンピック・パラリンピックに向けて普及が期待されるFC バスを、いち早く体験していただきたい。
なお、ナイトミュージアム、部門同好会、懇親会までの送迎(往路のみ)の際にもFC バスが利用可能なので、試乗会に参加できない方々も、合同部門同好会・懇親会会場に向かう際には、燃料電池バスの静かさをぜひとも体験していただきたい。
[番外] 大宮駅からはFCV タクシーで!
この夏、さいたま市の大宮自動車(有)が、ホンダ・クラリティフューエルセルをタクシーとして導入し、営業運転を開始した(国土交通省、県、市の補助金を活用)。
大宮駅西口やパレスホテル大宮の周辺を拠点としている。会場までの足として、さらには市内観光の移動手段として、快適なFCV タクシーを利用することができる。ただし、運行しているのは1 台なので、ご注意を……。
写真3 FCV タクシー(埼玉県提供)
[年次大会実行委員会 <正員>坂井 建宣(埼玉大学)]
[埼玉県エコタウン環境課 大島 利明、北田 国男、櫻井 秋穂]
キーワード:特集
未来型かかし「Farmer」ファーマー
村越 水 さん(当時 14 歳)
本来、鳥から農作物を守るために建てられた‘かかし’ですが、もっと有効に活用しようと考えました。
笠の先端にはスプリンクラーが設置され水を自動的に放出します。笠が回り、鈴を鳴らして農作物を熊や鳥か
ら守ります。
腕から提げられた取り外し可能な籠は、収穫した野菜の重さを測ることができます。
両腕の先端は防犯カメラで 360 度監視します。カメラはもちろん‘かかし’の胴体も回ります。
異常があれば口に模したスピーカーからサイレンが鳴ります。
‘かかし’の背中にあるボックスに生ゴミや抜いた雑草を入れてセットすると堆肥になって出てきます。
これらはコンピュータ機能で管理し、笠に設置された太陽光の電気により動きます。