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2017/6 Vol.120

「オゾンホールの穴をうめて
地球温暖化STOP」
塚本 心汰くん(当時8 歳)
地球温暖化の原因ともなっているオゾンホールをうめて、もとのようなオゾン層を作る機械です。
太陽からのエネルギーをパネルで受けとめて動きます。
機械本体で作ったオゾンを、ホールに流し込みうめていく仕組みです。
地球を守るために、大活躍。

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特集「KAGRA ~時空のさざ波をとらえる~」

KAGRA 施設 探訪記

JR 富山駅から、バスで約1時間。国道41 号線沿いの茂住という停留所で降りると、こぢんまりとしたきれいな建物が立っている。東京大学宇宙線研究所重力波観測研究施設だ。施設周辺には郵便局や民家もあるが、熊が出没するという。外では熊よけのため、ラジオ体操の音楽が流れていた。ここは豊かな自然に囲まれた岐阜県飛騨市神岡町。このすぐそばの池ノ山の内部に、現在建設中のKAGRA や、二人の日本人ノーベル賞受賞者を生み出すのに貢献したカミオカンデ(現在のカムランド)とスーパーカミオカンデがある。

*暗い通路を懐中電灯をつけて、歩いていく(スーパーカミオカンデの近く)。

 

研究施設から車で10 分くらい走ると、KAGRA への入り口に到着する。トンネルの中の気温は、1 年を通して13℃ぐらいなので、冬でも快適だ。地下に降りていくのかと思ったら、トンネルは起伏がなく、ずっと平坦だった。中はアリの巣のように、あちこちにトンネルがつながっている。トンネルの中はとても暗いので、この中で迷ったらどうしようと、心細くもなってしまう。岩盤を見ると、亜鉛の結晶があり、ここが2001 年まで鉱山であったことを思い出させる。神岡鉱山と言って、かつて東洋一の産出量を誇る日本有数の亜鉛や鉛の採掘地だったのだ。

地震が多発する昨今、もし大地震が起きたら、トンネルが崩れ落ちて来ないのだろうかとも心配になるが、この鉱山を構成している飛騨片麻岩はコンクリートの約5 倍の固さなので、岩盤はしっかりしているのだそうだ。東日本大震災の時も、ほとんど揺れを感じなかったという。KAGRA は多くの企業の最先端技術で建設されていて、現在、全体の3 割ぐらいが出来上がっている。奈良時代から資源採掘をしてきた神岡鉱山は、今は宇宙の神秘を採掘する重要な場所になっているのだ。

ここがKAGRA への入口
案内をしてくださった大橋正健先生(右)と
宮川治先生(左)

神岡鉱山トンネル内のトイレ

KAGRA には、多くの企業の高度な技術が結集している。

                           (取材・文 山田 ふしぎ)

 

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